ヒーローが怪獣を倒したあとの死体処理は、今までどうしていたのか? 松竹と東映が初めて共同で配給する、空想特撮コメディ。映画『大怪獣のあとしまつ』が全国公開中です。
大怪獣が現れて街を破壊し、日本を恐怖に陥れます。緊急事態宣言が出され、人々は逃げまどいます。
でも謎の光エネルギーとともに怪獣が突然死んで、平和が訪れます。国民は安心しますが、問題が浮かび上がりました。
大臣たちが集まる閣議。
内閣総理大臣 「誰があとしまつするのかな?」
財務大臣 「怪獣の死体は可燃ごみというわけか」
国防大臣 「通常兵器がだめだったんだから燃えないごみなんじゃないの」
厚生労働大臣 「生ごみかと」
国防大臣 「だったら厚労省じゃないか」
厚生労働大臣 「いっそ文科省が国立博物館で標本保存したら?」
文部科学大臣 「(建物に)入りませんよ、ねえ、皆さん」
怪獣の頭からしっぽの先までの全長は380メートル。倒れた状態の高さは155メートル。通天閣のおよそ1.5倍です。死体処理をどの省庁が担当するのか、押し付けあっています。
国の中枢で不毛な議論が繰り返される中、処理を任命されたのは総理大臣直轄「特務隊」の隊員・アラタです。
アラタ 「なぜ、私がごみ処理の責任者に?」
特務隊隊長 「始まる前に結果を気にするな」
アラタは偶然、怪獣をあとしまつする現場で元恋人のユキノに再会します。