播磨灘や大阪湾に春の訪れを告げるイカナゴの稚魚=新子(シンコ)漁が3月1日、解禁される。
兵庫県と県水産技術センターが24日までに、大阪湾と播磨灘の試験操業の結果を受けて正式に決定した。昨年(2021年)より5日早い解禁となる。
2月中旬の調査の結果、イカナゴの親魚の数と産卵量の目安は昨年を上回ったものの、平年値を下回ったことから今年のシンコの漁獲量も、これに比例して播磨灘、大阪湾、紀伊水道のいずれも、平年を下回ると予想される。
兵庫県水産課によると、資源保護の観点から、イカナゴ漁はシンコの平均体長が約4センチになるのを待って解禁される。
今年はその時期が2月27日と予想され、多くの漁獲が期待できる「大潮」に合わせ、その2日後の3月1日に決めたという。
イカナゴの資源量は減少傾向にあり、2017年以降、6年続けて不漁の見込み。
次のシーズンに向けて少しでも多くの資源を残すため、操業日数の削減が求められている。
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イカナゴのシンコについては、前年の漁期に漁獲し、冷凍保存されている加工品(釜揚げ、くぎ煮)が一年中出回り、消費者が「新もの」と混同しやすい状況が生じている。
このため、消費者に新鮮でおいしい「新もの」を混同せず購入できるよう、大阪湾と播磨灘で操業する関係漁業者が一体となって解禁日を決定している。