ロシア軍によるウクライナ侵攻、ウクライナとゆかりのある日本国内の関係者もショックを隠さない。首都・キーウが制圧される危険が迫り、恐怖にさらされる友人や知人を案じ、世界を巻き込む危機感を語った。
「ロシア発祥の地、ウクライナ。まさにスラブの母というべき存在。その首都・キエフはまさにスラブのヘソです」と、 2005年から草の根の民間交流活動を続けている「日本ウクライナ文化交流協会」(大阪府八尾市)。小野元裕会長はラジオ関西の取材に「21世紀になって、まさかこんなことが起きるのかと思わなかった。悪夢だ」と驚きと怒りを隠せない。
さらに「プーチン大統領による長期政権下で、ロシア国内での不支持の声が高まり、 自ら危機感を抱いているのは明白」と断じた。
そして「KGB(ソ連国家保安委員会)の対外情報部員だったプーチン大統領にとって、31年前(1991年12月)のソビエト崩壊は耐え難い事実だった。ソビエトに匹敵する勢力圏を復活させたいという野望、それを遂行する最後のチャンスととらえているのだろう」とみる。旧ソビエトを構成していたウクライナは、プーチン大統領にとってロシアと一体。米欧へ近づこうとしている現実を良しとはしない。
侵攻の恐れが高まり、連絡を取っている現地の知人からはロシアへの恐怖や怒りの声を聞いてきた。「平和な国としてウクライナの人々は懸命に生きてきた。もう耐えられないと疲労を訴える高齢者もいる。今後、戦況次第で通信事情が悪化するかもしれない。すでに連絡が途絶えた知人もいる。他人事とは思えない。心配でたまらない」と語り、「ロシアとウクライナだけの問題ではなく、世界を巻き添えにする危機感を覚える。今のプーチンに欧米や日本の経済制裁では全く歯止めが利かない」と怒りを隠せない。
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