不条理感満載の「超怖い」モダン・ノワール “小路”というより… 映画『ナイトメア・アリー』レビュー | ラジトピ ラジオ関西トピックス

不条理感満載の「超怖い」モダン・ノワール “小路”というより… 映画『ナイトメア・アリー』レビュー

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 オスカー受賞監督が1940年代の暗黒小説を映画化。今年のアカデミー賞でも4部門にノミネートされた『ナイトメア・アリー』。今作を、映画をこよなく愛するラジオパーソナリティー・増井孝子さんが解説します。

『ナイトメア・アリー』  大ヒット公開中  (C)2021 20th Century Studios. All rights reserved.

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 あの『シェイプ・オブ・ウォーター』(2017年)で、作品・監督など4部門のオスカーを獲得したギレルモ・デル・トロ監督の最新作。原作は、1946年に出版され、ノワール小説の傑作として今また再評価されているウィリアム・リンゼイ・グレシャムの『ナイトメア・アリー 悪夢小路』(扶桑社)だ。1947年には、エドマンド・グールディング監督、タイロン・パワー主演で『悪魔の往く町』という映画になっている。

『ナイトメア・アリー』  大ヒット公開中  (C)2021 20th Century Studios. All rights reserved.

 親を手にかけ、家に火を放ったスタンことスタントン・カーライル(ブラッドリー・クーパー)。彼が列車でたどり着いた先は、怪しげなカーニバルだった。“獣人(ギーク)ショー”を売り物にするこのカーニバル一座で、スタンはマネージャーのクレム(ウィレム・デフォー)から仕事をもらい、留まることにする。

 彼はそこでさまざまな人物に出会う。タロット占いの達人で読心術のショーを行うジーナ(トニ・コレット)と、彼女の夫でアルコール依存症のピート(デヴィッド・ストラザーン)、体に電気を流すショーを繰り広げているモリー(ルーニー・マーラ)……。スタンは、ジーナとピートから読心術の技を学び、めきめきと腕を上げた。そして2年後には、モリーを助手として、一流ホテルで上流階級の人々を相手に鮮やかなショーを見せるまでになっていた。

『ナイトメア・アリー』  大ヒット公開中  (C)2021 20th Century Studios. All rights reserved.

 ある日、彼らのいかさまを見破りかけた女性が現れた。人を惑わすような魅力をたたえたリリス・リッター(ケイト・ブランシェット)だ。心理学の博士だと名乗った彼女に興味を惹かれたスタンは、カウンセリングで得た情報を使って一緒に大金を稼がないかと、彼女を誘う。そして、大富豪のエズラ・グリンドル(リチャード・ジェンキンス)の要望を受け、亡き恋人を出現させるという大仕事に取り掛かることになる……。

『ナイトメア・アリー』  大ヒット公開中  (C)2021 20th Century Studios. All rights reserved.

『ナイトメア・アリー』
■監督:ギレルモ・デル・トロ 『シェイプ・オブ・ウォーター』
■キャスト:ブラッドリー・クーパー、ケイト・ブランシェット、トニ・コレット、ウィレム・デフォー、リチャード・ジェンキンス、ルーニー・マーラ、ロン・パールマン、デヴィッド・ストラザーンほか
■全米公開:2021年12月17日 
■原題:Nightmare Alley
■配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン  
(C)2021 20th Century Studios. All rights reserved.
【公式サイト】
※各劇場の上映日程は、作品の公式サイト・劇場情報でご確認ください。




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