近年、幅広い年代に楽しまれているサウナ。サウナ室内で激しくタオル回す人をテレビなどで見たことがある人も多いかもしれません。それが「熱波師(ねっぱし)」です。サウナ施設では、人気の熱波師を招いてのイベントが開催されるなど、サウナ―=サウナ愛好家からの注目を浴びる存在です。
サウナでは、サウナストーンにアロマ水をかけて蒸気を発生させ、タオルを振り回して蒸気を対流させたり、タオルであおいで風をおこしたりして、発汗をうながします。ドイツ発祥とされるそのパフォーマンスやサービスのことを「アウフグース」呼びます。そして、アウフグースをおこなう専門のスタッフ「アウフギーサー」を、日本では熱波師とも呼びます。
そんな熱波師の第一人者が、兵庫県の神戸にいます。「素面(しらふ)のいいだ。」(以下、いいだ)さんです。
現在、神戸のホテルを拠点に活動するいいださんは、元ミュージシャン。ロックバンドKANA-BOON(カナブーン)のベーシストとして活躍していましたが、「精神的な病気」を理由に音楽活動を休止、バンドを脱退しました。精神的につらい時期、立ち直るきっかけとなったのがサウナだったそうです。その後、「好きなサウナにタダで入れる(笑)」とサウナ施設で働きはじめ、やがて熱波師に。関西ではまだまだ少ないプロの熱波師です。
いいださんに、熱波師の仕事や、その奥深い世界ついて詳しく聞きました。
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はじめに「熱波師の仕事とは?」と尋ねると、まず「お客様にいちばん気持ちがいい状態になっていただくため、サウナ室の湿度と温度を管理することが仕事ですね」という答えが返ってきました。
しかし、本質はもっと深いところにあるよう。「おもてなしの精神を大切に、お客様に気持ちよさを味わっていただくことこそが仕事そのもの」(いいださん)熱波師と聞いてイメージする、タオルを巧みにあやつるパフォーマンスも、お客さんに心地よくなってもらうための“手段”だそうです。
いいださんのアウフグースを実際に受けてみました。
情けないことに世界大会予選エントリー料が払えなくて嫁にエントリー料振り込んでもらいました。
— 素面のいいだ。 (@Aufguss_iida) April 26, 2022
優勝して嫁にいいもの食わせるんや!!
絶対に優勝するぞ!!!!#毎日アウフグース生活 438日目。#サウナ #SAUNA #アウフグース #AUFGUSS #löyly #ロウリュ #熱波 #熱波師 #japaneseaufguss pic.twitter.com/X8gxfmvevm