淡路島の『廃校』を購入・研修宿泊施設として再生 「成長のプラットフォームに」 神戸・須磨北造園土木 | ラジトピ ラジオ関西トピックス

淡路島の『廃校』を購入・研修宿泊施設として再生 「成長のプラットフォームに」 神戸・須磨北造園土木

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 少子化の影響を受け、各地で統廃合される学校が増えている中、今年5月、兵庫県の淡路島に廃校を再生した施設がオープンした。

 研修宿泊施設「Reベース369(みろく)」(淡路市郡家)。地域の再生を目的に、廃校再利用事業として旧淡路高校一宮校の校舎が活用された。手がけたのは、造園土木業や警備業、保育園から卓球教室まであらゆる事業を展開する株式会社須磨北造園土木(神戸市須磨区)だ。

旧淡路高校一宮校

 2020年のこと。代表取締役の席定京吾さんが、「何か面白いことに投資できないか」と考えていたときに、たまたま売りに出ているのを見つけたのが旧淡路高校一宮校だったという。もとは私立の学校で、設立者の石上辰吉さんが「将来の淡路島は女性の教育にかかっている」と、志を持って建てたものだそう。

「うちの会社も保育園をオープンさせ、女性スタッフが増えてきていたタイミングでした。お子さんがいる女性と話す機会も多かったので、そうした“お母さん”を大事にするという思いとリンクするところがありました」と、席定さんは振り返る。

「学校の中も拭き掃除をきちんとして、“兵庫県で一番きれいな学校”と呼ばれていたようで。発祥の思いや実践されてきたことなどに感銘を受け、すごく興味を持ちました」(席定さん)

 夜通し情報に目を通し、翌日には家族を連れて物件を見に行ったという席定さん。「到着して、『この物件、どう思う?』と家族に聞いたところ、唖然とされました」と笑う。

 廃校は、放置すると老朽化した建物の解体撤去費用がかかるうえ、空いた土地は人が集まりにくい場所となってしまう。そこで席定さんは、旧淡路高校一宮校の校舎の購入を決め、建物も過疎化した土地もよみがえらせようと廃校再利用事業を立ち上げた。

 改修には、従業員らがボランティアで参加。造園土木業のノウハウを活かしながら、客室や食堂、セミナールームなどを完成させた。

従業員らがボランティアで改修に参加
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