久々に厳しい行動制限が課されなかった今年の夏。各国の水際対策なども緩和されたことで海外旅行のハードルも下がり、多くの芸能人が海外で過ごすなど、昨年までとは少しずつ空気感も変わってきました。日本人からも人気があり、東南アジアのリゾート地として知られるタイでも、事前入国申請の撤廃により渡航者が復調しています。
タイ政府によると、2022年7月単月の日本からタイへの入国者数は28,394人で、これは昨年同時期の611人に対し、46倍超の数字となります。
この背景として、入国条件を大幅に緩和したことが大きな要因とみられます。タイでは7月1日より、これまで必要であった入国許可申請制度「タイランド・パス」を撤廃しました。さらに、新型コロナウイルスの治療費等を含む医療保険への加入と同保健証書の提示義務も撤廃となり、外国人渡航者 はパスポートと「ワクチン接種証明書」、または「新型コロナウイルス陰性証明書」を空港でのチェックイン時、タイ到着時に提示するだけで、タイへの入国が可能となっています。
さらに帰国時については、現在日本政府の規定によりタイ出国前72時間以内に検査を受け、医療機関などが発行した陰性の検査証明書を取得する必要があるのですが、この規定も9月7日には撤廃され、それ以降は、有効なワクチン接種証明書を保持している全ての帰国者・入国者については、出国前72時間以内の陰性証明書の提出が不要となります。つまりワクチン接種者であれば、コロナ前と同じように航空券の予約のみで渡航できるのです。
しかし、入国手続きについては簡素化する一方で、「アメージングタイランド健康安全基準(SHA)プロジェクト」として、厳しい衛生基準と認証制度を設け、新型コロナウイルス感染防止対策は引き続き徹底されています。飲食店、ホテル、観光地など分野別にガイドラインを細かく設定し、基準を満たしている場所には「SHAマーク」を掲示し、国内外の旅行者からの信頼を高め、旅の安心感を提供する取組みを、国を挙げて展開しています。
タイといえば、タイ料理に美しい仏閣、南国フルーツなど、東南アジアの楽園といったイメージがありますが、近年注目されているのが「タイドラマ」。日本では、2~3年ほど前からタイドラマのファンが増えており、先月タイの人気俳優が来日した際に行われたファンイベントでは、2日でおよそ2万人を動員しチケットも完売の大盛況でした。
そんなタイドラマの人気を受けて、今年6月と7月には、タイ国政府観光庁が主催で、タイBLドラマロケ地のモニターツアーを実施。さらに旅行会社の協力の下行われた、現地オプショナルツアーも数日で完売するなど、注目を集めています。
コロナ前の2019年の世界からの訪問者数が4,000万人であったタイ。コロナ禍でも安心して楽しめる旅先として、今年は700 万人〜1,000万人の受け入れを目標とするとともに、日本からも約25万人の来訪を目指しています。
そろそろ海外旅行に行きたくなってきてうずうずしている方も多いはず。次の休暇には “ほほ笑みと癒しの国タイ”で過ごしてみてはいかがでしょうか。