自然に包まれながら思い思いの時間を楽しむ、今注目の「グランピング」。そんな非日常のひとときを愛犬と一緒に満喫できる新施設『Doggy Buddy Party(ドギー バディ パーティー)』が10月下旬、兵庫県加東市にオープンする。
オーナーの山内康裕さんは犬のブリーダー経験を持ち、現在はゴールデンレトリバー5頭と暮らす愛犬家。犬との暮らしを楽しむ一方で、外出先に悩むことが多かったという。犬と一緒に出かけられる店や宿泊施設は少なく、また大型犬となるとさらに行く場所も限られてしまうからだ。「家族の一員であり、相棒でもある犬と気兼ねなく過ごせる場所があったらな、と。一緒に大自然の中を駆けめぐり、おいしいごはんを食べて、夜は満天の星空の下で焚火を囲む。そんなドッグパークを作ろうと考えました」。
『Doggy Buddy Party』があるのは旧東条町、言わずと知れた日本一の酒米「山田錦」発祥の地。現在も町全体が「特A地域」に格付けされ、ここでしか取れない米で日本酒が作られている。夏には北の丹波山系から涼風が吹き込み、秋には稲穂が黄金色に輝く棚田、そして冬には深々と降りつもる雪景色が広がる美しい里山だ。
そんな豊かな自然の中に犬と人、誰もが気持ちよく過ごせる施設が充実。宿泊施設は「サーカスドーム」「ロータスベルテント」「キャビン」の3タイプから選択できる。
施設の中で最も高台にある「サーカスドーム」は、野外フェスのテント職人が手作りした目にも鮮やかなドームテントだ。見晴らしのいい窓からは、野山を駆け回る犬の様子も眺められるようになっている。
「ロータスベルテント」は、グランピングブームの火付け役となったイギリス生まれのテント。まるで玉ねぎのようなぽってりとしたフォルムは、童話の世界から飛び出してきた“小さなおうち”の佇まい。「見た目からワクワクするようで、子どもたちにも人気のテントなんですよ」と山内さん。
一棟貸しの「キャビン」は単独のバス・トイレ・ミニキッチンを備え、長期滞在も可能だ。白を基調とした北欧テイストの外観とインテリアで、ゆったりと寛げる“大人の空間”となっている。
宿泊客が最も多くの時間を過ごす管理棟も、無垢の木と漆喰で作られた心地よい空間が広がる。開放感あふれる吹き抜けのリビングは全面ガラス張りになっていて、レトロモダンな薪ストーブを完備。山内さんは「寒い夜は愛犬とストーブで温まりながら里山の雪景色を眺める、そんな特別なひとときを過ごしてほしい」と話す。そして天気の良い夜はキャンプの醍醐味、キャンプファイヤーを開催。屋外グラウンドの中央に地下彫りのファイヤーピットを設置し、犬と同じ目線で焚火ができるというこだわりぶりだ。