神戸大学が『古文書講演会』開催 “江戸時代の神戸”を院生がわかりやすく解説 12月3日 (土) | ラジトピ ラジオ関西トピックス

神戸大学が『古文書講演会』開催 “江戸時代の神戸”を院生がわかりやすく解説 12月3日 (土)

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 自分が住んでいる地域の変遷について、どれくらい知っていますか? 散歩道にある神社や石碑、樹木にも、意外な物語があるかもしれません。そんな、身近な地域の歴史について研究しているのが、神戸大学大学院人文学研究地域連携センターです。

 同センターは、阪神・淡路大震災で被災した歴史資料を救出、保全するボランティア活動を踏まえて2002年に設立。地域に残された古文書などの歴史遺産を、住民、自治体、大学の連携で研究し、まちづくりや市民の学習に役立て、これからの世代に伝えていく活動に取り組んでいます。どのような研究をしているのか、人文学研究科の市沢哲教授に聞きました。

◆身近な地域の歴史 "神戸駅"近郊について知る

 江戸時代、現在の神戸駅の近辺には、「神戸村」という村がありました。その村に関する古文書は多く残されていて、神戸市立中央図書館に保存されています。

江戸時代の神戸を紐解く貴重な資料「神戸村文書」
江戸時代の神戸を紐解く貴重な資料「神戸村文書」

 神戸大学の教員と学生、神戸市が共同でその古文書について研究し、一般の人も参加できる講演会や「古文書を読む会」を開催しています。同会では大学生や大学院生が相談役となり、参加者と一緒に古文書を読み解きます。

古文書を読む会のようす(現在は新型コロナの影響で中断)
神戸村文書を読む会のようす(現在は新型コロナの影響で中断)

◆神戸村で行われた 「天正カルタ」とは

 神戸村文書の研究をする中で、幕末の神戸村で「天正(てんしょう)カルタ」という札を使った賭博行為が行われ、村民が処罰される事件があったことが判明。大学院生を中心に、そのカルタの研究もしているそうです。

「天正カルタ」は南蛮人が持ち込んだ、トランプをアレンジした札のこと。団十郎、海老蔵など歌舞伎役者の名前がついた「役」があり、麻雀のように点数を競う"ゲーム"だったことなどが、史料から明らかになっています。また、「天正カルタ」の版木が神戸市立博物館にあることもわかっています。

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