「生理期間は、不調や不快感に耐えながら家事や仕事をこなしている」「性の悩みは友人にも相談しにくい」
月経をはじめとした、産後の尿もれや更年期など、女性ならではの心身の悩み。個人差が大きいこともあり、時には女性同士でも理解し合えないことがあるなど、独りで抱え込んでいる人も多いかもしれません。
そのような状況で注目を浴びているのが「フェムテック」です。女性が抱える特有の課題を解決するための製品やサービスのこと。最近は、百貨店でもフェムテック関連イベントが企画されるなど、女性のならではの体のトラブルや性に関わる悩みなどについて、公の場で発信・ディスカッションしたり、最新グッズや技術で改善・解消しようとしたりする動きが活発になってきています。
そこで、一人ひとりの悩みに合わせたアイテムを提案している大阪・心斎橋のフェムテック専門店「fermata store in Welpa(ウェルパ)」(大阪市中央区)のスタッフ、奥野萌さんに詳しく話を聞きました。
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――そもそも「フェムテック」とは?
【奥野萌さん(以下、奥野さん)】 女性(Female)と技術(Technology)を組み合わせた造語です。一般的には、月経、妊娠、更年期など女性特有の健康課題に対してテクノロジーを用いたデバイスやアプリ、プロダクトなどを指します。
ここ数年で急速に市場が拡大し、世界のフェムテック市場規模は、2027年までに1兆1860億ドルに、日本でも2025年には経済効果が約2兆円にもなると、経済産業省によって予測されています。
――なぜ今、「フェムテック」が注目を浴びているのでしょうか?
【奥野さん】 女性の社会進出が加速するなかで、生物学的女性に特有の健康にまつわるトピックスが見逃せないものとなっているからだと思います。
――女性の活躍とともに需要が高まっているんですね。例えば、生理期間を快適にしてくれるフェムテックにはどのようなものがありますか?
【奥野さん】 生理のときの新しい選択肢としては「吸水ショーツ」と「月経カップ」をご提案しています。
「吸水ショーツ」は、クロッチ部分に吸水機能がついていますので、生理のときも1枚はくだけで過ごしていただけます。ご自身に合った吸水量のものをお選びいただければ、多い日も1日過ごすことが可能です。
お手入れも簡単です。最初に軽く手洗いをして吸水面の汚れを落としたあとは、洗濯ネットに入れて他のものと一緒に洗濯機で洗ってOKです(※乾燥機や柔軟剤の使用は推奨していません)
機能面はもちろんですが、レースのついたおしゃれなデザインのものや、シームレスでお洋服に響きにくいタイプもあります。