明日は節分 今年は1万4千本!人気全国区の巻きずしも作業ピーク 「マイスター工房八千代」兵庫・多可町 | ラジトピ ラジオ関西トピックス

明日は節分 今年は1万4千本!人気全国区の巻きずしも作業ピーク 「マイスター工房八千代」兵庫・多可町

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 明日は節分。兵庫県多可町の名物「天船(あまふね)巻きずし」を製造・販売するマイスター工房八千代(多可町)でも、巻き上げ作業がピークを迎えている。今年は米960キロ、卵2万1千個などを用いて計1万4000本を製造。明日3日の昼にかけて、夜を徹しての作業が続くという。

節分に向けて巻きずし作りがピーク マイスター工房八千代(兵庫県多可町)
節分に向けて巻きずし作りがピーク マイスター工房八千代(兵庫県多可町)

 天船巻きずしは、分厚い玉子焼きや大ぶりのキュウリなどが詰まった具だくさんで、普段でも1日に2000本を売り上げる人気商品。全国にファンを持ち、今年の節分は予約分だけで1万3千本、当日販売分1000本の計1万4千本を用意する。

 準備した材料は、米960キロ、卵2万1千個、きゅうり7千本、かんぴょう311キロ、高野豆腐4万2千個、しいたけ560キロ。仕込みは、通常販売分と併せて行うため約1か月の期間を要した。

天船巻きずし
天船巻きずし

 スタッフは、準備に約20人、仕上げの工程では約60人体制に。炊飯、材料の運搬や、巻く、容器に収める、ラップで巻く(節分時のみの対応)など、工程ごとに数人ずつのスタッフを配置。巻き作業担当は17人だそう。“作り立て”を信条とし、通常は販売当日に製造しているが、節分用はその数の多さから2日の午後1時頃に作業を開始。夜を徹して3日の昼頃まで続けるのだという。

60人体制で夜を徹して作業を続ける
60人体制で夜を徹して作業を続ける

 予約分のうち800本は、東京の百貨店に納入するとのこと。東京と言えば、先月12日、公民連携型のアンテナショップ「まねきマイスター工房八千代 銀座」をオープンし、本格進出を果たしたばかりだ。

 この状況を「夢のよう」と話すのは、同工房施設長の藤原たか子さん(75歳)。と言うのも、昨年2022年は、節分を目前にしてスタッフが新型コロナに罹患。藤原さん自身も入院することとなり、やむを得ず節分用巻きずしの製造・販売を断念し、店を休業する事態を経験したためだ。予約分は、一件一件電話連絡を入れてキャンセル。仕入れ済みだった食材も、取引先の協力を得てすべて引き取ってもらった。

 昨年の出来事について、藤原さんは「たくさんの人に迷惑をかけて……。キャンセルを連絡したスタッフもつらかったと思います。周りの皆に支えてもらって、感謝しかありませんでした」と話し、「コロナで、商売をしていて一番悲しい決断をしました。でも、2か月休んだけども東京も行けた(出店できた)し、いいこともあったかなぁと思って暮らしてきました」と、この一年の前向きな歩みを振り返った。

 普段から口癖のように「お客様第一」と話す藤原さん。施設長としての重責に心が休まることはないと吐露しつつ、「お客さんの喜ぶ顔が一番うれしいと思いますね。おいしいと言ってもらえるのがありがたい。とにかく喜んでもらうことやね。感謝とね」と朗らかな声で語った。

マイスター工房八千代
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