そのまま飲んでも後味すっきり 姫路の老舗がつくる伝統「本みりん」 フランス料理人やパティシエも愛用 | ラジトピ ラジオ関西トピックス

そのまま飲んでも後味すっきり 姫路の老舗がつくる伝統「本みりん」 フランス料理人やパティシエも愛用

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 料理の「さしすせそ」には入っていないものの、和食には欠かせない調味料「みりん」。砂糖とは異なるまろやかな甘みに加え、料理にテリ・ツヤを与え、煮崩れ防止やうまみを逃さない働きもしてくれる。

 このみりんを1863年(文久3年)の創業以来、代々受け継がれてきた技法でつくり続ける老舗が姫路市手柄にある「川石本家酒類合資会社」だ。同社がつくるのは、みりん風調味料や発酵調味料ではなく、伝統の「本みりん」。原料はもち米と米麴、醸造アルコールまたは乙類焼酎で、香料やうま味調味料、塩などは使っていない。

川石本家酒類合資会社(姫路市手柄)が伝統製法でつくる「本みりん」

 同社では自家栽培のもち米を使用。原料をまぜておよそ90日間かけてじっくりと熟成させた後、麻袋に移し、昔ながらの方法でゆっくりと時間をかけてしぼる。天然醸造にこだわり、丁寧で繊細な手仕事によってつくられた本みりんは、後味がすっきりしているのにまろやかさとコクがあり、そのまま飲んでも深い味わいを楽しめる。みりんと言えば和食のイメージだが、和食料理人だけでなく、薬膳料理人やフランス料理のシェフ、パティシエからも愛されているという。

フランス料理のシェフやパティシエも愛用

 神戸市須磨区の産直市場「ナナ・ファーム須磨」では、川石本家の「手柄山本みりん」(600ミリリットル・480円、1リットル・780円)と「純米本みりん 手柄山延寿」(720ミリリットル・900円)を販売。同市場がオープンした2011年以来、変わらないロングセラー商品となっている。

市場に並ぶ「手柄山本みりん」と「純米本みりん 手柄山延寿」

 担当スタッフは「この本みりんを買うためだけに同市場を訪れる人も多い。煮物などに使うときは砂糖を入れなくても十分な甘みを感じられるし、これからいかなご漁のシーズンになると、くぎ煮の調理でも活躍する。しょうゆなどにこだわる人は多いが、ぜひみりんにもこだわってほしい」と話す。


■ナナ・ファーム須磨
兵庫県神戸市須磨区外浜町4-1-1
電話 078-733-7722
※店舗ごとに営業時間や定休日が異なるため、詳しくはナナ・ファーム須磨の公式サイトを参照

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