サッカーの「2023 明治安田生命J1リーグ」前半戦で首位を走る、ヴィッセル神戸。活躍著しい選手の1人が、MF齊藤未月選手です。豊富な運動量とボール奪取力を特長とする背番号16が、このたびラジオ番組にゲスト出演。好調の要因などを語るとともに、サポーターからの質問に答えました。
今シーズン、湘南ベルマーレよりヴィッセルに期限付き移籍加入。新加入会見では「『齊藤』と呼ばれるとちょっと距離感を感じたり硬かったりするので、『未月』か『みっちゃん』と呼んでほしい」とフランクに語っていた未月選手。ピッチに入ると、その存在感が際立っています。
プレースタイルに共通点が多い元日本代表MF山口蛍選手と組む中盤では、いま、大車輪の活躍を披露しています。ボールをことごとく回収し、守備面でリーグ最少失点(失点11、J1第15節終了時点)に貢献するだけでなく、攻撃面でもその推進力をいかして自陣ペナルティーエリアから敵陣深くまで進入し前線をサポート。開幕から活躍を続け、いまやチームに欠かせない選手となっています。
「スタートダッシュがうまく成功して、ここまで1位。もうちょっとでハーフシーズンが終わりますが、チームとしていい状態にあるのは間違いないと思います」と、前半戦のチームについて語った未月選手。「初めてヴィッセル神戸に移籍してきて、ピッチに立ってプレーする回数が多く、しっかり試合に絡んで勝ちを重ねられているのは、個人としてもいいのかなと思います。より、チームのためにできることは(まだまだ)たくさんあると思います」と、自身としても手応えを感じているようです。
番組ではサポーターからの声やメールで寄せられたメッセージ、質問に、未月選手が答えました。
まず、「(未月選手は)ボールキープできるところ、ボールを取れるところが素晴らしい。どうやったらあんなにすごくキープできるのかなと聞いてみたい」とキッズサポーターが質問。これに対して、「もともとボールを長く持ってどうこうするタイプではなかったのですが、身体が小さいぶん、単純に自分の腕や身体をしっかり使って相手をブロックするのは重要なこと。あとは、できるだけ相手にびびらず、相手の正面に立とうとするのも大事かなと思います」と、自らのプレーを踏まえながらアドバイスしていました。
未月選手のキープといえば、今年のJ1第9節、横浜F・マリノス戦で見せた「ぐるぐるキープ」もSNSなどで話題になりました。このプレーについては、「あれは特別、個人的にいいプレーとはとらえていなくて。単純に相手が来ているのを避けているだけで、もしかしたらもっといい選択肢や、よりよいプレーもあったのかなと思います。僕にはまだボールを奪われないということしかできなくて……」と謙虚にコメント。それでも、「結果論ですが、あれ(キープからの縦パス)が前線につながってチャンスにつながりそうなシーンでもあったので。ああいういいシーンを増やせたらいいのかなと思います」と、中盤でのビルドアップの担い手の1人として、ボールをとられずに前線へつなぐ重要性を再認識。
また、「ボールを取れるところ」では、タックル数が今シーズンのリーグ戦ではJ1第15節終了時点で44回を記録。これはチームで最も多く、J1リーグのなかでも全体で7位タイという数字です(※1)。この話に及ぶと、「プロサッカー選手になれたのもその部分が大きいのかな、影響しているのかなと思います。(自分の)ストロング(ポイント)だと思っているので、こだわりは強いですし、ボールを奪い切るところなど、球際の部分で誰かに負けたくないという気持ちは常に感じています」と、ボールを取るというプレーへのこだわりについて語っていました。