「誰ひとり取り残さない”子育て”考えませんか?」明石市・第2回タウンミーティング、つながり深めて… | ラジトピ ラジオ関西トピックス

「誰ひとり取り残さない”子育て”考えませんか?」明石市・第2回タウンミーティング、つながり深めて…

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 兵庫県明石市の「タウンミーティング」第2回が29日開かれた。「まるちゃんカフェ 語ろう つくろう みんなの明石」、2023年6月のテーマは「子育て」。

 2023年5月に就任した丸谷聡子市長が、重点政策の1つに挙げているタウンミーティング。7月は「高齢者」をテーマに、8月は小学生~20代を対象とした「こども会議」、「若者会議」を開催する予定。以降もテーマ別、地域別などの切り口で毎月開催する。

 人口約30万人の明石市は、2012年以降10年連続人口増加、住みたい街ランキング上位ランクイン、生き生きとベビーカーを押す子育て世代の親から「明石だから引っ越してきた」との声が多く聞かれるようになった。25~44歳、0~14歳の転入超過が人口増の主な要因となっている。

 こうした人気の背景には、ひとり親家庭への支援、あかし版こども食堂、こども夢応援プロジェクト(返済不要な奨学金給付など)のほか、こども医療費、第2子以降の保育料、中学校給食、おむつ、公共施設入場料といった子どもに向けた「5つの無料化」がある。

 丸谷市長は、泉房穂前市長が3期12年で打ち出した数々の子育て施策を踏襲しているが、まだ行政がカバーしきれていない現実をどう打破するかが課題となっている。今回は子育て世代の若い母親が参加しやすいよう、市中心部の「こども健康センター」に併設されている健診室を会場とした。定員50人のところ、70人を超える申し込みがあった。

技術職員が短時間で議論内容を描き上げる「グラフィックレコーディング(グラレコ)」

 ミーティングでは、議論内容や提案を、絵や図形などのグラフィックを用いてリアルタイムにまとめる「グラフィックレコーディング(グラレコ)」を導入している。
 また参加者の緊張を解くために、車座をイメージし、大きな段ボール紙を円形に切り抜き、輪になって着席した5~6人の膝の上に置いてメモ書きできる「えんたくん(円卓)」を用意するのが明石市のタウンミーティングの特徴だ。

「親子が幸せやな~と思える明石に」理想を現実に
「子どもがつなげてくれることも」イラストで表現する参加者も多い

◆孤独な子育てではなく、つながりを

 ミーティングに参加したいずれも20代の女性3人が、ラジオ関西の取材に答えた。

 東京で結婚、出産後の子育てを考え、夫の実家がある神戸ではなく、「子育てに適した街」として定評ある明石に転居した女性は、「本当にやさしい街なんだ」と実感したという。特に道行く人のベビーカーへの配慮が格段に違い、いつも気にかけてくれる幼い子どもへの“まなざし”が、実家のある東京とは異なっていた。
 タウンミーティングに参加して知ったのは、学校に行きたくても、さまざまな事情を抱え、行くことができない状況にある子どもたちの存在。「都市部では、ご近所付き合いもなく、ちょっとした話や情報交換ができない寂しさもある」と話した。

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