小学生から【お金】の教育を 何から始める?無駄遣い、友人との貸し借り問題も「まずは親子で話して」 | ラジトピ ラジオ関西トピックス

小学生から【お金】の教育を 何から始める?無駄遣い、友人との貸し借り問題も「まずは親子で話して」

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 日本では長らく、お金の話をあまりオープンにしすぎるのは良くないという風潮がありました。特に「子どもにお金の話はタブー」との考え方が暗黙の了解とされてきたことは否めません。しかし政府が、iDeCoやNISAを推奨するなど投資が身近になってきた今、お金との付き合い方を子どものうちからしっかり身につけさせたいと願う親も増えているようです。

 そこで今回は、“こどものためのマネー教育セミナー”を開講する、株式会社マネイク(兵庫県・伊丹市)の代表・西岡 奈美さん(キャサリンとナンシーの金融教育・ナンシー)に、家庭でできる「こどものマネー教育」について話を聞きました。

「こどものマネー教育」って何を伝えたらいい?
「こどものマネー教育」って何を伝えたらいい?

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■返済に困る若者「まずは安易に借りないこと」

――金融リテラシーの面で、日本は海外よりもかなり遅れているというニュースを耳にします。それによってどのような問題が起きていますか?

【株式会社マネイク 代表・西岡 奈美さん(以下、西岡さん)】 クレジットカードのリボ払いや、スマホで簡単に手続きができるBNPL(後払い決済)の普及により、特に若者の間で借り入れのし過ぎで返済できない人が増えています。

 例えば、クレジットカードは信用のカード。要は、一時的にお金をクレジットカード会社から「借りて」買い物しています。特に「リボ払い」(定額返済)は、仕組みをよく理解しないまま安易に手を出すと、長期間の返済に追われることに。終わらない返済に頭がいっぱいで、仕事が手に付かなくなる人までいらっしゃるようです。中には、リボ払いで返済を続けているにもかかわらず、一方で投資を行っている人まで。まずは、家計管理が土台にあってこその資産形成です。安易に借りないことが大前提です。

 また、ニュースでも度々取り上げられていますが、奨学金の返済に困る人も増えています。私も奨学金を借りて大学を卒業しましたが、思ったより返済は簡単ではありません。20年ほどかけて返済する奨学金は「借りてでも進学したいか」を考えるべきもの。私の場合は教員免許がどうしても欲しかったので借りて良かったと思っています。今の仕事にもつながっていて、奨学金は私にとって「投資」でした。

 絶対にやめてほしいのは安易に奨学金で進学、その後退学することです。半年後には返済が始まります。借金はチャラにはなりませんから、よく検討してから進学してほしいですね。

 いま日本では「貯蓄から投資(資産形成)へ」と叫ばれています。新NISAも来年から始まり、現状NISAは1人一つの金融機関しか選べないので、金融機関が囲い込みの営業を行うはず(当たり前ですよね。商売ですから)。適切な金融リテラシーがないと、相手が正しいことを言っているのかそうでないのかが判断できない。結局、言われるがまま本意ではない商品を買う人も出てくるかもしれません。

■子どものマネー教育の意義

――小学生向けのマネー教育セミナーを開催されていますが、子どものうちからマネー教育をはじめるメリットを教えてください。

【西岡さん】 現代社会ではお金を使わずに生きていくことはできません。その取り扱い方を子どものうちから理解することは、より豊かに暮らすことや幸せにつながると考えています。授業ではお金は欲しい物を手に入れ、叶えたいことを叶える「道具」であると伝えています。例えば、包丁という道具は料理をするときに欠かせない便利な道具ですが、間違った使い方で人を傷つけることもできますよね。

 また、お金は「ありがとう」の印としてやってきていることを知ることもメリットです。今はキャッシュレス社会で、習い事などもタダだと思っているお子さんがいらっしゃいます。おうちの方がお仕事を頑張っていて「働いてくれてありがとう」の印としてお金を受け取り、そのお金を使って暮らしていることを知るのは、感謝の気持ちを育む上でも重要です。

■家庭でできるマネー教育 ~お金について話す~

――家庭でできる「マネー教育」にはどのようなものがありますか?

【西岡さん】 お金の教育というと難しいとお感じになる方も多いのですが、そんなことはありません。

 小学生までに教えるべきことは、「お金はありがとうの印」で世の中を巡っていること。そして「貸し借り、おごるおごられる」はしないということ。大人がそれをできるのは、自分でお仕事をしてお金を稼げるからであると伝えましょう。大人の世界でもお金を借りられるのは「必ず返せます」という信用のある人だけです、と伝えてください。

 あとは、親子で「お金の話」をしてみましょう。例えばこんな話題も、立派なマネー教育です。

・買い物に一緒に出かけて話す
スーパーでは商品の値段が日々変動しますね。物の値段が変動するのを知るのは良い事です。物の値段の仕組みについて考えるきっかけにもなるかと思います。例えば、無料で配られるティッシュなどは誰がお金を払っているのか? 割引クーポンはなぜ発行されるのか? 答えは出さなくても大丈夫です。親子でお金について話すことが大切です。

・日々起きているニュースについて話す
政治にも海外情勢にもお金は関わっています。戦争は遠い国で起きていることのように感じるけれど、その影響で様々な物の値段が上がっていますね。

・教育費についてもフランクに話す
我が家で、高校受験の際に公立か私学かという話をした時には、我が家が教育にかけることができるお金について子どもと話しました。教育費=いくらでもかけられるものでもありません。我が家は授業料を抑えられる公立を選択しました。

■読者からの質問に回答 ~お小遣いの使い道への不安など~

――読者からのお金と教育にまつわるお悩みに、アドバイスをお願いします。

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