真言密教の聖地・高野山(和歌山県高野町)の世界遺産で、鎌倉幕府の初代将軍、源頼朝の妻・北条政子ゆかりの金剛三昧院(こんごうさんまいいん)。
夏から秋の特別公開として、歴史的に貴重な史料を9月3日まで展示していたが、10月7日から再開する。
◆弘法大師・空海から伝わる仏舎利
「範俊相承仏舎利」(はんしゅんそうじょうぶっしゃり)
仏舎利とは入滅した釈迦の遺骨。金剛三昧院で真言僧に代々受け継がれてきた仏舎利で、空海→真雅→源仁→聖宝→観賢→淳祐と相伝されたという。
仏舎利の容器は室町時代の工芸品で金銅製。透明な宝珠の部分は、水晶を磨いて製作された。
これらの内容は、1368(正平23年)正月23日、「金剛三昧院仏舎利相承記」に記されている。