え!罰金が割引に!? 祝日や年末には60%オフも マレーシアの交通違反事情 警察官が賄賂要求!? | ラジトピ ラジオ関西トピックス

え!罰金が割引に!? 祝日や年末には60%オフも マレーシアの交通違反事情 警察官が賄賂要求!?

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 外国に住んで、母国の良さを再認識することもあれば、その国の文化・習慣が母国にもあればと感じることもあるでしょう。このコラムでは、元新聞記者で、現在二児の母としてマレーシアで暮らす斉藤絵美さんが、カルチャーショックを受けた現地での出来事について紹介します。日本では21日(木)から秋の全国交通安全運動がスタートするなか、今回はマレーシアでの「交通違反時の対応」についてです。

※画像はイメージです (C)123RF.COM
※画像はイメージです (C)123RF.COM

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 夫の転勤に伴い、家族でマレーシアに越してきて1年半。ここマレーシアは、公共交通機関の便が悪く、車所有率が世界3位とも言われる車大国です。私も移住直後にマレーシアの運転免許証に書き換え、子どもの習い事の送迎などでハンドルを握る毎日を送っています。

 そんなある日、私の過失で駐車違反の反則切符を切られました。フロントガラスのワイパーに挟まれた違反切符には、24時間以内の納付であれば罰金が少なくて済むと書かれていたので、即座に違反金20RM(マレーシア・リンギット、約600円)を支払いました。

実際にマレーシアで違反切符を切られた際のポリスレポート
実際にマレーシアで違反切符を切られた際のポリスレポート ※電話番号は隠しています

 後日、この話をローカル(=地元)の友人に話したところ、残念そうな顔で、「どうしてすぐに支払ってしまったの?」と聞かれました。友人によると、なんとマレーシアでは交通違反金を割引いてくれる日が存在するというのです。

 調べてみたところ、割引日は断食(イスラム教の「ラマダン」)明けの祝日や年末など、年に数回設けられており、値引きの時期には担当窓口には長蛇の列ができるそう。友人によると、罰金を支払わない人が多く、政府が苦肉の策として、罰金の“値引き”を始めたそうです。

 実施日や割引率は地域によって異なりますが、首都のクアラルンプールでは2023年春にも値引き日が設けられ、それを知らせる地元警察のSNSには「60%」(を割り引く)などの文字が踊っていました。違反金の値引きという斬新さに驚きましたが、正直なところ苦肉の策が逆に納付の遅延を助長しているのではないかと感じています。

 違反金の値引きに加え、ここで暮らす日本人からよく耳にするのは、違反時に警察官から“賄賂”を要求されるという話です。携帯電話を操作しながら運転したり速度を出し過ぎたりして警察官に車を止められた際、現金を渡せば違反を見逃してくれるというのです。

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