エコ&節約 令和に『洗濯板』が大ヒット!? 累計売上10億円 持ち運び可能なスマホサイズも | ラジトピ ラジオ関西トピックス

エコ&節約 令和に『洗濯板』が大ヒット!? 累計売上10億円 持ち運び可能なスマホサイズも

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 今では実物を見ることもすっかりなくなった、昭和の必需品「洗濯板」。1950年以降、“三種の神器”のひとつである「電気洗濯機」が広く普及したことをきっかけに、家庭からその姿は消えていきました。そんな洗濯板が、令和のいま再び脚光を浴びているのだそう。木工メーカーの株式会社土佐龍に務める池靖紘さんに話を聞きました。

洗濯板
洗濯板

―――いつから洗濯板を作っていた?

【池さん】 弊社はもともと、高知の木彫りのお土産を作る会社として1970年に創業しました。その後、木の加工技術をいかして、木のまな板をはじめ、木製にこだわったさまざまな日用品を作るように。そんな流れのなか、25年前の“あること”をきっかけに洗濯板を作るようになりました。

―――洗濯板を作るようになった“ある”きっかけとは?

【池さん】 きっかけは、社長の奥さんの“ぼやき”でした。子どもの泥汚れやワイシャツのえり汚れなど、洗濯機では落とせない汚れに悩んでいた奥さんが「洗濯板やったらきれいになるのになあ……」とひと言。この言葉を聞いた社長が、会社にあった端材で洗濯板を作ったのがはじまりだそうです。

―――売れ行きは?

【池さん】 当初は、親や祖父母が洗濯板を使っていたという人がポツポツと買ってくれる程度でした。周囲から「この時代に誰が洗濯板なんて買うんだ。」と非難されることも多かったです。

ただ、長く販売を続けているとさまざまなお客様の声が耳に入ってきます。そのなかに「出張や旅行の際に持っていけるコンパクトなものが欲しい」という声があったんです。これを受け、試しに持ち運びが可能な「ミニ洗濯板」を開発しました。これが洗濯板を知っている層だけでなく今まで使ったことがなかった層からも好評で、爆発的な人気に。洗濯板だけで累計50万枚を超え、売り上げにすると約10億円にものぼり、当社の大ヒット商品となりました。

―――どんな人が購入している?

【池さん】 最初のお客さんの声にもあったように、出張先や旅行先あるいはアウトドアに持っていき、現地でちょっとしたものを洗うために使ってくれている人が多いようです。最も小さいSSサイズは、スマートフォンとほぼ同じぐらいのサイズなので、バッグの隙間に忍ばせて持ち歩くことも可能です。ほかに、コロナ禍ではマスクを洗うのにも重宝されました。

最近は、洗濯機と併用されるご家庭も増えています。洗濯機と比べて、電気を使わず水も少量で済む洗濯板はエコで、節約にもなります。子どもがいるご家庭からは、「洗濯機だけでは取れない泥汚れなどの“予洗い”として便利」というお声もいただいています。手でこすり洗いをするよりも衣類を傷めない、そのうえ汚れも落ちやすい洗濯板は理にかなっているんですよね。

1番人気のSサイズ
持ち運びに便利な、スマホサイズのSSサイズ
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