19日に行われた神戸マラソン2023(ラジオ関西など協賛)に2万366人のランナーが出走し、『「ありがとう」をこの街と。』の大会キャッチフレーズのもと、阪神・淡路大震災からの復興を遂げた神戸の街を駆けた。男子はケニアのバーナバ・キプコエチ(30)が、女子はシスメックスの堀江美里(36)が、ともに初優勝でレースを制した。
ランナーは午前9時から2つのグループに分けて段階的に神戸市役所前をスタート。女優、モデルの貴島明日香さん(神戸市出身)や陸上女子の田中希実選手(小野市出身)、パラアスリートの山本篤選手ら、豪華ゲストが集ったスタート地点では、ランナーらが黄色の手袋を着けて両手をあげ、復興の象徴である「ひまわり」の花を咲かせた。その後、明石海峡大橋の西側で折り返し、ポートアイランドでフィニッシュした。
沿道での一般客の応援は2019年以来に「復活」。スティックバルーンや手作りのボードなどを掲げて応援する人の姿があり、ランナーたちの背中を押した。コース上には12の特色あるランナー応援ポイントが設けられたほか、大会を支えるボランティアからも大きな声援が送られた。
男子の優勝タイムは2時間11分19秒で歴代2位。2位はオーストラリアのティム・ヴィンセント(25)、3位はモロッコのハッサン・トリス(30)と、トップ3は海外勢が占めた。日本人最上位は2時間16分12秒で6位入賞の横田佳介(株式会社コモディイイダ)だった。
一方、女子のレースは堀江が2時間33分4秒でフィニッシュテープを切り、9回大会を制した山口遥(36)が1分差で続いた。10回大会6位入賞の横田歩(35)が3位につけ、15年の第5回大会以来、表彰台を日本人が独占した。
定員は10回大会と同じ2万人で変わらないが、応募した人は4千人以上増え、約3万6千人だった。応募倍率は1.8倍と、0.2ポイント上昇した。