バレーボール元女子日本代表の竹下佳江氏が、自身がパーソナリティーを務めるラジオ番組で、パリ五輪出場権獲得を目指す後輩たちにエールを送りました。
現在、ネーションズリーグ2024(以下、NL)を戦っている女子日本代表。パリ五輪出場権を獲得するためには、NL予選ラウンドで好成績を残して世界ランキングを上げ、アジア地域で最上位になるか、出場権獲得チームをのぞく上位3か国に入ることが条件となっています。
ちなみに、NLでは、参加16チームが、対戦レベルが公平になるように振り分けられた12試合を予選ラウンドで戦い、勝点の多い上位7チームが勝ち上がり。ファイナルラウンドでは開催国のタイをあわせた8チームがノックアウト方式のトーナメントに臨み、頂点を目指します。
「厳しい戦いになるのは目に見えている。世界ランキングを上げるのは簡単なことではないが、勝って男子に続いてほしい」と、当初、後輩たちにエールを送った竹下氏。
そのレジェンドの思いが通じたのか、日本は第1週からパリへの強い思いを持って奮闘。初戦で世界ランキング1位のトルコに3-2とフルセットの末に勝利すると、続くブルガリア、ドイツにはストレート勝ち。第1週最後のポーランド戦と第2週最初のブラジル戦に敗れたものの、そこで折れず。フランスに3-0と勝って再起すると、宿敵・中国をアウェイのマカオの地で3-1と下すことに成功。その後、ドミニカ共和国に快勝し、ここまでの8試合を終えて18ポイントで、16チーム中4位。世界ランキングも中国を上回り、6位としています。
竹下氏は、第1週が終わったあと、「いろいろな緊張があるなかで、初戦を勝ったのは大きい。集中もできていた」と、NL初戦、トルコ戦の勝利を序盤戦のポイントにピックアップ。「アメリカ遠征後にトルコに入って、とてもハードなスケジュールの中での勝利。その後はストレートで連勝もしているし、最後、ポーランド戦は押し切ったら勝てそうな試合ではあったが、惜しかった。やっぱりそんなに甘くないなと。でも上位国に食らいついて、世界ランキングを上げてほしい」と述べました。
その言葉通り、日本は眞鍋政義監督のもと、粘り強く戦い、着実に結果を残しています。特に第2週の大一番・中国戦では、キャプテンの古賀紗理那選手(NECレッドロケッツ川崎)が25得点、第2セット途中からコートに入った井上愛里沙選手(ヴィクトリーナ姫路)が18得点を記録する活躍を見せれば、チームとしてもサーブで相手を崩すシーンが目立つなど、宿敵とのアウェイ戦でも堂々と戦う姿が際立ちました。
NL女子第3週は、6月11日から16日まで、女子日本代表の舞台は日本(福岡)。同じくNLを戦う男子の激闘の余韻が冷めやらぬうちに、竹下氏の故郷、福岡・北九州にある、西日本総合展示場で4試合を行います。相手は、アジアのライバルである韓国(世界ランキング39位)、カナダ(同10位)、すでにパリ行きを決めているセルビア(同8位)やアメリカ(同5位)といった強敵揃い。それでも、ホームの満場の応援を力に、勝利を重ねてファイナルラウンドに進みたいところです。現在の世界ランキング6位を保ってパリ行きを現実のものにできるか、眞鍋ジャパンの戦いからは目が離せません。
※ラジオ関西『竹下佳江のいいな117ヴィクトリーナ』より