近年、世界各国で話題となっているエネルギー問題や脱炭素問題。私たち人間や生きものたちが暮らしていける環境を持続する為にも、各企業が取り組みを強化している。しかし、再生可能エネルギーを代表する太陽光発電や水力発電、風力発電などは、大きな力を生み出す反面、本当に環境に良いのかという議論が長年続いている。
そんな中、既存エネルギーに代わる注目の存在の一つとなっているのが「調理後の廃食用油」だ。リサイクルすることで、地球環境にもやさしいとして「BDF」(バイオディーゼル燃料)や「SAF」(航空燃料)に、直近では「SVO」(船舶燃料)に活用されるなど、話題に事欠かない。
そこで、その最前線に携わる若者に、学生の頃と社会人になってからの環境問題についての印象の変化などを聞いた。インタビューに応じてくれたのは、廃棄物再生処理事業を展開する浜田化学株式会社の新入社員の小山ひかり(こやま ひかり)さんと岸田侑大(きしだ ゆうだい)さん。
――学生時代の頃、気候変動・環境問題で、関心があったことや取り組んでいたことはありますか?
【小山さん】 大学の頃にSDGsの講義は受けました。具体的に何か取り組むまではしていませんでしたが、近年暖冬だなと感じていました。
【岸田さん】 私も、具体的に取り組んではいませんでしたが、小学校から大学までラグビーを続けていた中で、高校生の時から「暑さに耐えられない」と思い、気候変動を直接肌で感じていました。
※スポーツに関しては、サッカーJリーグが公式サイトで気候変動に対する取り組みを発表したが、気候変動による大雨の長引きや気温上昇によって、スポーツの大会が中止になるケースも増えてきている。
――お二人は、環境事業やリサイクル事業を行う企業に就職されました。就職活動が始まった際、どのように知って興味を持たれたのですか?
【小山さん】 就職活動サイト(アプリ)で、社会貢献に力を入れている企業をピックアップする中でこの分野と会社を知り、興味を持ったのがきっかけでした。
【岸田さん】 全く知らない分野でしたが、合同企業説明で出会いました。ラジオCMで耳にしていた「天ぷら油」「浜田化学」というワードを覚えていて印象が残っていたので、調べれば調べるほど興味が出たのがきっかけでした。