斎藤元彦・兵庫県知事に関するパワハラ疑惑を告発した文書をめぐる問題で、兵庫県議会の調査特別委員会「百条委員会」の理事会が19日、神戸市内で開かれた。
斎藤知事をめぐっては、元県民局長の男性(2024年7月死去)が3月、“パワハラ疑惑”や“県内特産品のおねだり”など7つの項目を告発する文書を配布。知事は当初疑惑を否定、県は男性の告発を「公益通報」とせず、懲戒処分したが、その一部に事実が含まれていたことが判明している。
この日は兵庫県職員約9700人を対象に行っているアンケートの中間報告と、8月23、30日に行われる証人尋問の内容について審議された。
23日は関係者6人に尋問するが、心理的な負担を考慮してすべて非公開とする。30日については2人を非公開とし、斎藤知事を含む幹部3人については公開で行う。
兵庫県議会事務局によると、アンケートは、締切の8月14日までに、全体の約7割にあたる6711人からメールと郵送で回答があったという。
23日の百条委では、このうち約4500件(8月5日・午前9時時点までの回答分)が「中間報告」として取りまとめられ、承認されれば公開される。
アンケートの回答は無記名、実名を問わず、パワハラとされる行為ついて▼直接見た▼目撃者から聞いた、などのケースを選択でき、自由に記入できる。
斎藤知事はアンケートについて、「あくまでも百条委が決めたこと。内容について、いつ、どこで、誰が発したことなのかが重要だと思う」と話している。
■アンケートの4割が『パワハラ見た・聞いた』〜中間報告の4500人分
関係者によると、中間報告されたアンケート内容のうち、斎藤知事のパワハラ行為について、▼「人づてに聞いたことがある」が約27%、▼「実際に目撃した人から聞いた」が約10%、▼「実際に目撃した」が約1%と、約38%が『見た・聞いた』という内容の回答だったという。