川崎重工業は21日、2000年以降に建造した船舶用エンジンの検査でデータを書き換える不正(改ざん)があったと発表した。
窒素酸化物(NOx)の排出量に影響を及ぼしている可能性があるという。商船向けの舶用2ストロークエンジン674台中、673台でデータの書き換えがあったという。
同社によると、船舶用エンジンの検査時に試運転した際、燃料の消費率について、実際とは異なる数値を記載していた。
日立造船の子会社で同様の不正があり、国土交通省が7月、船舶用エンジンのメーカー各社に社内調査するよう指示しており、その過程で発覚した。
国土交通省は22日、海洋汚染防止法に基づき、川崎重工・神戸工場(神戸市中央区)に立ち入り調査し、内部調査結果と再発防止策を報告するよう求めている。
川崎重工をめぐっては、7月に海上自衛隊の潜水艦乗組員らに金品を供与していた問題も発覚している。