師走に入り、来年の話題を目や耳にする機会も増えた。新年を迎えると一気に盛り上がりを見せるのが、2月14日のバレンタインデーに向けたチョコ選びだ。毎年人気を博すフェリシモの『幸福(しあわせ)のチョコレート』はすでにサイトを公開。予約販売もスタートしている。
それらの珠⽟のチョコレートの中から特に注目の6つを紹介する2回シリーズ。今回は第1回、6つのうち3つを取り上げる。
世界のローカル・プレミアムチョコレートの専⾨カタログ・ウェブサイトとして、神戸のフェリシモが⼿がける同企画。毎年バレンタインデーとホワイトデーに向けてサイトとカタログを展開しており、今シーズンは世界31の国と地域から、日本初上陸19ブランドを含む全87ブランド、総数157点が日本に上陸する。
ところがいま、気鋭のショコラティエによる新作が続々と登場する一方で、チョコ界は世界規模で危機に瀕している。主要なカカオ生産地であるアフリカのガーナやコートジボワールでの異常気象などの理由により、カカオの不作・高騰が続く「カカオショック」だ。
この問題は、私たちにとっても他人事ではない。「老若男女が笑顔になれる食べ物界のスーパースター『チョコ』の未来を守り、一緒に考えていくきっかけに」……そんな想いから、今回はサステナブルなチョコにも注目したい。
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(1)【初上陸】ガーナ「BIOKO(ビオコ)」から ~コーヒーの余韻~
「ビオコ」は、カカオ大国ガーナの首都アクラにあるビーントゥーバーチョコレートショップ。コロンと丸くて可愛い見た目だが、一口で頬張ればカリッとした食感とともに、ほろ苦い大人な風味が口いっぱいに広がり、コーヒーの香りが余韻を残す。ガーナ産のカカオとコーヒーを使って作られた、素材のもつピュアな風味をダイレクトに感じられる一品である。
(2)【初上陸】スロバキア「LYRA(ライラ)」から ~ヴィーガンチョコ~
濃厚なヘーゼルナッツのガナッシュがぎっしり詰まった、1粒の満足度が高い逸品。実はこちら、動物由来の食品を一切含まないヴィーガンチョコだ。コロンビアのカカオ農家と提携し、カカオの木からチョコレートになるまでを一貫製造。エシカルや環境にも配慮し、サステナブルなチョコ作りを推進している。世界でも生産量5%という希少な「フィノデアロマカカオ」を使用したチョコは、濃厚なのに重くなく後味はどこかさっぱり、不思議な感覚になる。スロバキア注目のショコラティエによる一粒は、試す価値あり。