1300年の歴史息づく山寺 愛称は“ぼたん寺” なぜ呼ばれるように? 住職に聞く【兵庫・赤穂郡】 | ラジトピ ラジオ関西トピックス

1300年の歴史息づく山寺 愛称は“ぼたん寺” なぜ呼ばれるように? 住職に聞く【兵庫・赤穂郡】

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 兵庫県は赤穂郡の山深くに佇む東寺真言宗・萬勝院(まんしょういん)。地元で「ぼたん寺」と呼ばれ、春になると多くの参拝者でにぎわいます。

 寺の歴史や「ぼたん寺」と呼ばるようになった経緯について、住職の新見和言さんに詳しく聞きました。

咲き誇る牡丹 提供:東寺真言宗萬勝院
咲き誇る牡丹 提供:東寺真言宗萬勝院

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 同寺は、約1300年前に真言宗の僧・行基(ぎょうき)によって開かれたのがはじまりだとされています。「かつてこの地には約30もの寺院が点在し、山全体が仏教の聖地でした。しかし戦乱や過疎化により次第に衰退し、現在は萬勝院とその本堂のみが残る静かな山寺となっています」と新見さん。

 真言宗といえば、開祖は弘法大師・空海。空海は最澄とともに唐に渡り、深い密教の教えを2年という短期間で習得。帰国後は嵯峨天皇の後押しもあって高野山を開き、後に京都の東寺を再建しました。そこから真言宗の歴史が始まり、萬勝院もその流れをくむ一寺として今に至ります。

「ぼたん寺」と呼ばれるようになったのは、先々代の住職である、新見さんの祖父の発案によるもの。

「ここは深い山中に位置するため、訪れるだけでも一苦労な場所。だからこそ『花を咲かせて人に来てもらおう』と、花や野菜を育てるのが好きだった先々代が牡丹の花を植え始めました」(新見さん)

 牡丹は雪にも強く、毎年春に見事な花を咲かせます。次第にその数は増え、現在では早咲きから遅咲きまで100種類以上。

咲き誇る牡丹 提供:東寺真言宗萬勝院
咲き誇る牡丹 提供:東寺真言宗萬勝院
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