日本の暦「二十四節気(にじゅうしせっき)」は、1年を24の季節に分け、自然の変化に寄り添って暮らすための指針です。昔の人々はこの節気を目安に、衣替えや農作業、体調の整え方を決めていました。現代の私たちも、このリズムを知ることで季節をより快適に過ごすヒントを得られます。
今回は、秋が深まる「寒露(かんろ)」と「霜降(そうこう)」について、播磨国総社射楯兵主神社(兵庫県姫路市)祭務部の尾崎祐彦さん(※尾崎の「崎」は、たつさき)に詳しく聞きました。

【寒露(10月8日~10月22日ごろ)】
寒露は、露が冷気で凍りそうになるころを指します。尾崎さんは、「この時期は朝晩の冷え込みが強まり、空気が澄んで月や星がひときわ美しく見える」といいます。秋晴れが続き、稲刈りなどの収穫も“たけなわ”──最盛期を迎える時期です。
ちなみに、「たけなわ」は漢字で「酣」や「闌」と書き、もとはお酒の「飲みごろ」を表す言葉。転じて、「物事の盛り」を意味するようになりました。「宴もたけなわ」という表現は、まさに、場が最高潮に達した様子を指します。
このころは、「中秋の名月」にあたる時期でもあり、晴れた夜には月を愛でながら秋を感じるのもおすすめ。たとえ雲に隠れて見えなくても、それを「無月(むげつ)」と呼んで楽しむ心は、日本ならではの風流です。

【霜降(10月23日~11月6日ごろ)】
霜降は、朝晩の冷え込みが一層厳しくなり、露が霜に変わる時期。紅葉が見ごろを迎え、冬の足音が近づいてきます。

尾崎さんは、「霜降から立冬にかけては虫の声が少なくなり、人も自然と冬支度をはじめるころです」と話します。地域によっては木枯らしが吹きはじめ、季節の節目を実感できるころです。





