【速報】神戸市長選挙 現職・久元喜造氏が当選確実 新人3人振り切り4選「持続可能な大都市に」

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 任期満了に伴い、10月26日に投開票された神戸市選挙は午後8時に投票が締め切られ、4選を目指す現職の久元喜造氏(71・自民、立民、国民、公明推薦)の当選が確実となった。

神戸市長選挙・4選を果たし、祝い鯛を手にする久元喜造氏〈2025年10月26日 20時10分撮影 神戸市中央区〉

 久元氏は、中・長期的立場で神戸の街の成長・発展に向けて積極的に取り組んだことを強調。

 都心・三宮とウォーターフロントの開発、神戸空港の国際化、市中心部のタワーマンション規制や市立中学校の部活動の地域移行の受け皿として始める「コベカツ(2026年9月スタート予定)」の推進を通して、「神戸を新しいステージに押し上げ、新たな国際都市へ進化させることが重要」と訴えた。

4選に向けて「100の政策、目玉はすべて」と公約を発表する久元喜造氏〈2025年9月29日 神戸市中央区・神戸市役所〉

 久元氏は神戸市兵庫区出身。東京大学法学部を卒業後、1976年に旧自治省(現総務省)に入省した。自治行政局長や神戸市副市長などを経て2013年の市長選で初当選した。前回(2021年・3期目の当選)の選挙では史上最多の44万票を獲得した。

神戸市長選挙・4選を決めた久元喜造氏(71)

 神戸市長(1889年以降の官選として)で4期以上を務めるのは、原口忠次郎氏(12代・1949〜1969年 5期)、宮崎辰雄氏(13代・1969〜1989年 5期)に次ぐ。

 当選確実の一報を受け久元氏は、「私は神戸が大好き。その神戸をさらに前に進めたい」との思いを述べる一方、「これまで3期12年務め、さらに市長を続けるのが良いのか迷った」と心の内を明かした。

 しかし、選挙結果を踏まえて「この道が良いのだと市民が判断したと思う。スピード感を持って事業を進める」と語った。

「決しておごることなく初心を忘れることなく、市民のみなさんのために全身全霊、汗をかかせていただきたい」と力を込めた。

 そして、「神戸は幾度も危機や試練を乗り越えてきた。100年前のスペイン風邪の流行と戦いながら、当時制定されたばかりの都市計画法(旧法)に基づき先進的なまちづくりを進めた。その後、太平洋戦争での空襲、阪神・淡路大震災、新型コロナウイルス禍を乗り越え、市民が助け合い、意見の違いを乗り越えて暮らしを守った市民性がある。一言でいうと『人間らしい、温かい街』。それを目指すためには、神戸空港の国際化をはじめ、神戸の経済成長を進めることが重要」と述べ、人口が政令指定市の中でも著しく減る現状を対応するため、「持続可能な都市経営」を強調した。

 今回の市長選には、久元氏と新人3人の計4人が立候補した。

 前回(2021年)、前々回(2017年)は衆議院選挙と同日に施行されたが、今回は12年ぶりに単独での選挙となった。

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