国宝・姫路城の目の前にある姫路市立動物園。1951年12月1日、市内初の動物園として誕生し、3万平方メートルの敷地で約90種360頭の動物が暮らしています。その中でも2頭のアミメキリンがいま話題なのだとか。飼育員の畠中祐輔さんと副園長の大川毅さんに話を聞きました。

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アミメキリンの「コウスケ」と「キキ」は、その名の通り網目のような模様を持っています。オスのコウスケは2005年に浜松市動物園で誕生し、2006年に同園へやって来ました。国内で飼育されている個体の中では、かなり長寿とのこと。
メスのキキは2015年に姫路セントラルパークで誕生し、2018年の3月7日にこちらへやって来たそう。のちにコウスケとペアになり、2021年に「ココ」を出産。その後、すくすくと成長したココは2023年12月に沖縄こどもの国に搬出されました。
そんな2頭は、身体に“ハートの模様”を持つという共通点があります。発見時の状況について畠中さんは「当時担当していた飼育員の話によると、他の動物園の個体にハートの模様が見られるため、当園のキリンにも無いかと探したそう。その結果、コウスケは右前足に、キキは背中に発見したのです」と振り返りました。ちなみにこの2頭、誕生日までおそろいなのだとか!
「ハート模様のキリン」の情報を聞きつけ、キリン舎は連日多くの人々で賑わっているとか。ハートを見つけるために奮闘するほほえましい姿をたびたび目にするといいます。畠中さんは「発見したら幸せが訪れるかもしれない。ぜひ探してみてください」とコメントしました。

同園では主に小学校低学年を対象とした「動物園教室」も開催。クイズのほか、飼育員・獣医が一日どういうことをしているのかを伝えながら動物たちに興味と関心を持ってもらうための取り組みがなされています。大川さんは「訪れやすい場所にあり、園内もまわりやすくなっています。気軽に遊びに来てください」と話し、インタビューを締めくくりました。
(取材・文=長塚花佳)
※ラジオ関西『Clip』水曜日 2025年12月3日放送回より





