もうすぐひなまつりの季節。子どものいる家庭では「ひな人形」を飾る家も多いのではないでしょうか。さて、ひな人形には様々な“アレコレ”があるそうですが、それについて筆者自身に知識があるかというと答えは「NO」。そこで株式会社倉片人形の倉片謙太郎(くらかた・けんたろう)さんに話を聞きました。
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●ひなまつり文化はいつからはじまった?
歴史は平安時代まで遡ります。3月のはじめの巳の日に神に無病息災を願い感謝し、五穀豊穣を供えていたことがルーツだそう。また、紙の人形を身体になでつけることで災厄を人形に移して川に流していたとか。こうした行事と女の子の間で行われていた人形遊びである「ひいな遊び」が重なり合って、徐々に変化してきたといわれています。
現在のような形になったのは江戸時代。女の子が生まれると無事に成長することを願い、雛人形を飾るようになりました。当時、女の子にとって最高の幸せは結婚式だと言われたことからだそう。そのため、ひな人形は「結婚式」の様子を表しています。

●関東と関西で違う? ひな人形の「並び方」
大きな違いは男雛(おびな)と女雛(めびな)の位置。関東では向かって左に男雛、右に女雛。しかし、関西はこの逆が一般的だと言われています。これは、江戸時代において都が京都にあったことが理由とされているとか。日本では向かって右が上位とされていたため、男雛が向かって右の位置が正しいとされていました。明治時代に入り東京に遷都され欧米文化が入ってくるようになると上位位置が逆転し、向かって左が男雛の位置になったと言われています。
しかしどちらが正解ということはなく、古来の習慣を大事にする地域ではそれに合わせた並びで飾られているのだそう。

●童謡『うれしいひなまつり』の歌詞には間違いが!?
「あかりをつけましょぼんぼりに……」から始まる有名な歌詞には、なんと2つも間違いがあるとか。1つ目は2番の最初の「お内裏様とお雛様」という部分。実は“お内裏”というのは並んでいる2人の総称であり、本来は「お殿様とお姫様」と呼ぶのが正しいそう。2つ目は3番の歌詞の最後に出てくる部分。「赤いお顔の右大臣」ですが、実際に赤い顔をしているのは左大臣の方だとか。
ちなみにこの曲は1935年に作詞家のサトウハチローさんによって作られたものですが、誰もミスに気づかず正されることのないまま発売されてしまったとのことです。

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ひなまつりに限らず、子どもの節句にはさまざまな意味が込められています。独自に調べてみるとおもしろい発見ができるかもしれません。
(取材・文=竹谷裕介)




