――おふたりでお米とお野菜を分担されているのですか?
素子さん お米は機械を使わないといけないので、それは主人がやってくれています。そう言いつつ、野菜の方も、結局、私に巻き込まれて手伝ってもらっています(笑)。
――やはりイチからの農業は大変だったのでは?
素子さん 案外そうでもないです! ダンスをしているのを「言い訳」にもしているのですが、なるべく手間をかけないように工夫して工夫することを目指しています。そのため、できるだけ土地の力や電気の力を借りて育てられるような農業にしています。農業に関して大きな悩み事はないですね。ご近所の方たちに相談に乗ってもらったり、知恵をいただくこともあります。
――ダンスも農業も、自身の理想を叶えてきたおふたりですが、そんな大村夫妻の今後のさらなる目標を教えてください。
隼さん 直近だと「全日本ショーダンス選手権大会」への出場です。3月初旬の開催予定だったものが、昨今の社会情勢のため延期になってしまいました。まずはしっかりこれに出場して結果を残したいなと。最終的には「挑戦」を継続していきたいと思います。田舎で暮らすなかで、たくさんの知識を手に入れてトライを続けることが目標であり、一番の夢です。
素子さん 今回のこの移住で佐用町を自分の「地元」にしてしまおうと考えています。というのも、私は昔から転勤や引っ越しがとても多くて、「地元」というものを意識したことがありませんでしたから。佐用町を「地元」にするために『自分は何をしよう?』と考えました。そこで、自分が地域のコミュニティの助けになれればなと思いました。ダンス、農業、あるいは教育の分野でもいいかもしれません。何か地域の力になれることがあればいいなと模索しています。
――なるほど、ありがとうございます。田舎暮らし、率直にいかがですか。
素子さん 多くの方にとって、田舎への移住は「引退」に近いイメージがあると思います。「会社を頑張って定年したから、あとは悠々自適に!」みたいな。でも、実は田舎暮らしは体力がいるんですよ!(笑) だから移住するなら、まさに「いま!」ですよ。具体的に実現に向かって考えられたらいいかなと思います。佐用町にぜひいらしてください! 一緒にダンスしましょう!