僕自身も、今年は50周年で、前半は神戸と京都で、仲間たちとこぢんまりしたイベントをやっていきたいなと思っていました。後半は東京で規模の大きなコンサートをやろうとしているんだけど、どれも予定が不透明になっている。
そこで今は、こういうゲリラ活動をしています。隠れながら戦う、レジスタンス、みたいな感じかな(笑)。
――どんなかたちでも戦い、負けないということですね。
音楽は、楽しいものだからね。「みんな家でじっとしていましょう」みたいなことは、あまりもたないと思うのね、人間の神経が。1か月ならできても、2か月となるとかなり難しいけれど、今は我慢した方がいいですね。
そういうときに救いになるのが、音楽だと思う。音楽は人類のなかで最も古い娯楽なわけです。今は下降曲線を描いているけれど、音楽そのものは絶対になくなりはしない。ただ形が変わるだけでね。そういうふうに、自分の仲間には言っています。「心配するな、歌はなくなりはしないから」と。
■変わるものと変わらないもの
――今後、街並みは変わらないけれど、世の中の仕組みや、オンライン化をはじめとする、人と人とのコミュニケーションの取り方が、大きく変わるかもしれないと言われています。
僕は19歳ぐらいから詞を書き始めました。「はっぴいえんど」は20歳から23歳まで。ある意味すごく早熟だった(笑)。
そのときに考えていたのは、売れる、売れないに振り回されるよりも、普遍的な歌を作りたいということです。人間に必要とされる音楽、必要とされる言葉、歌詞ってどういうものだろうと、20歳の小僧が真剣に考えた。それが現在まで教科書のような感じで残っていて、「音楽をやりたい」と言って学生が同好会に入ると、「じゃあこれを弾け」と、はっぴいえんどのアルバムを渡される、みたいなね。それが自然に起きて何十年も続いている。
だんだんそういう、普遍的なものというか、歌の生命力のようなものが僕の詞についてまわっていて、今もCMで使われたり、テレビで特集番組を組んでもらったり、大事にされてとても感謝しています。それを支えてくれるファンの人たちにも、歌ってくれた人、演奏してくれた人、いろんな人たちに感謝しています。いっぱい感謝しているの(笑)。
『瑠璃色の地球』chorus~みんなで瑠璃色の地球を歌おう
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