春日神社自体は篠山城が作られたときにこの場所に移ってきたのですが、能舞台は文久元(1861)年に当時のお殿様である青山忠良公が建て、ここに奉納しました。
1861年といえばペリーが来て日米和親条約が結ばれ、後に修好通商条約が結ばれていよいよ幕末へというとき。桜田門外の変で井伊直弼が殺された翌年にあたります。そんな時代に作られた立派な能舞台がここにあるんです(2003年に国の重要文化財に指定)。
◆では、実際に春日神社の能舞台のある場所へ行ってみましょう
【久保】 春日神社能舞台と書かれていますね。
【田辺】 国指定重要文化財。篠山のお殿様青山忠良公が文久元(1861)年にこの舞台を建てて神社に奉納したとありますね。ちょうど神戸に神戸海軍操練所ができる5年ほど前のことすね。お能のときに、こう(ドンドン)足踏みをする音を立てます。その音が良く響くように床下に大きな甕(かめ)が置いてあるんです。そうすると、こうして踏んだときに音が響くんです。
【久保】 床の下にですか?
【田辺】 こう(ドンドン)踏んだ時に、ビ----ンという音がするようになるんですね。
◆床下をのぞいてみると……
『ラジオで辿る光秀ゆかりの兵庫丹波』2020年6⽉4⽇放送回音声