西脇市が生んだ大投手 鈴木啓示さんの球児へのメッセージとは 草魂カップ少年野球 | ラジトピ ラジオ関西トピックス

西脇市が生んだ大投手 鈴木啓示さんの球児へのメッセージとは 草魂カップ少年野球

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 兵庫県西脇市が生んだプロ野球通算317勝の大投手、鈴木啓示さん(73)=元近鉄=の座右の銘を冠にした「草魂(そうこん)カップ少年軟式野球大会」が開かれた。その閉会式で、鈴木さんがいつも球児たちに伝えているメッセージがある。

大会初日、優勝旗の返還を受ける鈴木啓示さん=西脇市の西脇公園野球場
大会初日、優勝旗の返還を受ける鈴木啓示さん=西脇市の西脇公園野球場

 鈴木さんのふるさと、西脇市の西脇公園野球場を主会場に開かれた第8回大会の今年も、12月12日の閉会式で準優勝チームをこう励ました。「今度は優勝だ、という目標を持って練習してください」。過去には「決勝で負けた悔しさが、次は勝つんだ、という強い気持ちにつながり、成長を生む」と諭したこともあった。

「2位には夢がある」。それは自身の野球人生そのものかもしれない。神戸の育英高校時代は2、3年時とも全国高校野球兵庫大会の決勝に進みながら、いずれも0-1で敗れた。

 1965(昭和40)年春の選抜大会では大会ナンバーワン投手の前評判が高かったが、初戦で姿を消した。同年のプロ野球ドラフト会議では1位指名が予想されたが、近鉄2位指名だった。

 鈴木さんは選抜大会の苦い経験を「春の甲子園で負けたことで発奮し、逆に大きくなれた。あそこで勝っていたら、自分の人生は変わっていたかもしれない。失敗と成功は表裏一体」と回顧している。「草魂」は踏まれても踏まれても芽を出す、雑草のたくましさを表した造語だ。

優勝チームと記念写真に納まる鈴木啓示さん(後列右)=西脇市の西脇公園野球場
優勝チームと記念写真に納まる鈴木啓示さん(後列右)=西脇市の西脇公園野球場

 閉会式で優勝、準優勝の両チーム選手に「初めから上手な人はいない。練習は不可能を可能にする。できないことは、できるように練習すればいい」と努力の大切さを説いた。

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