世界57か国、3000万人以上の読者に愛されてきた絵本作品『にじいろのさかな』。現在神戸ファッション美術館では、特別展『にじいろのさかな原画展』が開催中。作者のグラフィックデザイナー、マーカス・フィスターによる見た目の美しさにこだわりぬいた、たくさんの原画が楽しめる展示会。美術館学芸員に会場を案内してもらった。
――『にじいろのさかな』といえば、世界中で愛されている作品ですが、改めてどんな物語ですか?
海の中にいる非常に美しい魚、という設定になっています。虹色の光る美しいうろこを持った魚は、自分のうろこをとても自慢に思っています。友達の魚から「うろこを一枚ちょうだい」と言われますが、「なんであげなきゃいけないのか!」と断っていると、だんだん友達がいなくなります。「どうしたらいいんだろう……」という時に、うろこをみんなに一枚ずつ渡すようアドバイスを受けます。すると気づけばみんながキラキラ光って仲良くなっていた……というのが、最初の「にじいろのさかな」の話になります。
――今回の特別展ではどのくらい作品が展示されているんですが?
「にじいろのさかな」は全8シリーズあり、今回はそのうち7シリーズを紹介しています。また、作者のマーカス・フィスターの他の作品も合わせて約180点を紹介しています。
――目の前に作品がありますが、うろこがキラキラ光ってすごく綺麗ですね。
そうですね。やはり「にじいろのさかな」の一番の特徴は、お子さんたちも夢中になっているところである、キラキラ光るうろこです。そのうろこを「ハク」という言い方をしますが、その「ハク」を印刷で張り付けて、それでキラキラ光る絵本が誕生する…ということになっています。
■「神戸ファッション美術館」のページ
https://www.fashionmuseum.or.jp/