関西3府県で13日に再発令される緊急事態宣言により、これまで飲食店の営業時間短縮の要請がなかった兵庫県ではこれに先立つ12日、神戸・芦屋・西宮・尼崎の4市に適用、営業を午後9時までとするよう求めた。神戸市中央区でバーを経営する40代の男性は「本来は夜の9時にオープンですから、思い切ってお昼3時~夜9時までの営業にして『昼呑み・夕呑み』に特化します。もう赤字覚悟です」と話す。
なお京都府と大阪府は、既に出している時短要請期間を延長。緊急事態宣言の再発令後は、大阪府は府内全域に時短要請を拡大し、京都府は内容を見直す可能性があるとしている。遊興施設も時短要請の対象になり、イベント制限なども加わる。
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今回、時短の適用外となった姫路市で飲食店を経営する50代の男性は緊急事態宣言の再発令をこう見る。
「どの地域の飲食業にとっても、時短対象かどうかは大した問題ではないと思います。コロナ対策をきっちり考えるお客さんならば現状を見て、おのずと自粛モードになるでしょうし、連日の報道で緊急事態宣言と騒がれると、一般的には動くのを控える人が増えると思います。つまり、(営業時間短縮の)対象地域だろうがそうでなかろうが、もう人は動きません。対象になってない地域は普通にどの商売も成り立っていると国や県は思っているんでしょうか?
時短対象にならず、補助も出ず、もともと減っていたお客さんの数はさらに減り。経営を維持するために借入金を追加して、最後は自己破産するしかないと考えている経営者も僕の周りに少なからずいます。これが現実です。
緊急事態宣言で陽性者を減らす措置は、さしあたっては医療に対してのもので、直接、コロナを収束させるものではないような気がします。国が根本的に解決するんだという覚悟を持たないと、コロナに感染する前に、心が壊れて立ち直れなくなる人が続出しそうです。飲食業にとって、もう、コロナ疲れというレベルじゃないですよ」