有害魚「ナルトビエイ」を“エイっ”と加工 「御津の大根」も“ダイタン”に利用 兵庫・たつの市の新名産品 | ラジトピ ラジオ関西トピックス

有害魚「ナルトビエイ」を“エイっ”と加工 「御津の大根」も“ダイタン”に利用 兵庫・たつの市の新名産品

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 魚介類の天敵「ナルトビエイ」を“エイっ”と加工したり、地域のダイコンを“ダイタン”に利用して、兵庫県たつの市から新たな名産が登場。地元の農水産物を、ほかにないアイデアで地域資源として活用する取り組みから生まれたのは、皮革素材の「Mitsu Eagray(ミツイーグレイ)」、加工食品の「瀬戸内シーレイ フレンチ缶詰」、炭酸飲料の「ラディッシュエール」だ。

【ナルトビエイを使った革製品・缶詰の開発】

「ミツイーグレイ」、「瀬戸内シーレイ フレンチ缶詰」の開発の背景には、たつの市御津町近海におけるアサリの食害、有害魚「ナルトビエイ」の影響による魚貝類の陸揚高の減少がある。

 事態を重く見た「たつの市商工会」が、地元漁業者や漁業組合などと連携し、捕獲作戦を実施。地元商工業者にて捕獲したエイを有効利用した製品「ミツイーグレイ」、「瀬戸内シーレイ フレンチ缶詰」の開発にこぎつけた。

 皮革は「たつのレザー」として伝統あるソフトな鞣(なめ)しにこだわった。じっくり丹念に鞣された「ミツイーグレイ」(ナルトビエイ革)は独特の紋様があり、本革らしくしなやかで手触りの良い感触とのことで、皮の表面にある無数のキズは自然でナチュラルな風合いをいかすために、塗装膜のない皮革素材に仕上げられている。

 ナルトビエイの革は、世界的にも例のない珍しい貴重な革で、兵庫県立姫路皮革工業技術支援センターによる引裂・引張試験の結果、皮革素材の厚みが牛革の半分程度であっても、牛革の2倍程度の強度があることが証明された。

 手入れをしながら使い込むことによって、より深い味わいが増し、経年変化を楽しむことができる革となってる。

「Mitsu Eagray」を使った財布
「Mitsu Eagray」(ミツイーグレイ)を使った財布
「Mitsu Eagray」を使ったバッグ
「Mitsu Eagray」(ミツイーグレイ)を使ったバッグ

 皮革の名産地として「ミツイーグレイ」を開発する一方で、余った肉を使った調理品の開発にも着手、瀬戸内海の恵みであることから、ナルトビエイの肉を「瀬戸内シー(海)レイ(※『レイ』="ray"はエイの英名)」と命名し商標登録に出願すると同時に、プランス料理がエイ肉を利用していることにヒントを得て、ホテルのメインシェフ監修のもと「瀬戸内シーレイ フレンチ缶詰」を開発。

 食感は鶏肉だが骨なし魚肉である「フィッシュミート」は、コラーゲンを生成する物質であるヒドロキシプロリンが豊富に含まれているほか、ビタミンB1・B2と抗酸化ビタミンであるビタミンC・Eが含まれており、皮膚や血管の老化を防ぎ、免疫力を高めてくれる効果があるとされている。


【道の駅みつ HP】
【ア・プレスト(レリップ) HP】

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