今回ほとんどが、農業は初めてという方ばかりです。シェラトンファームでは「ファームクラブ」という位置づけで、毎週土曜日の午後に「サポートデー」を設けています。「一緒に農業を楽しみましょう」という想いで農家の方が滞在してくれるので、そのときにわからないことや相談を自由にしていただけます。
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初心者でも安心して農園生活をスタートしてもらえるよう、サポート役を担っているのが神戸の新規就農者たち。生産者が“まちの人”と出会う場所になればと「ナチュラリズムファーム」の大皿一寿さんは言う。
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――もともとこの場所はどういった空間だったんですか?
ビルの屋上で3階くらいの高さでもともとは花壇がありましたが、手入れができてなかったので草を刈るところから始めました。農家は5人ほど集まり、ワークショップ形式で利用予定の市民の方にも協力してもらいました。草刈り後は、材木を使って枠づくりです。あるものを有効的に使うという意向もあり、木枠は廃材を使いました。もともとあった花壇の土は野菜を育てるには十分な量はなかったので、およそ200袋の土をビルの3階まで運び込むという作業を行い、農園が完成しました。
――すべて手作業なんですね……。ところで交代でアドバイスする農家の方は、どのような方が来られるんですか?
新規就農の若い人たちがコミュニティを作る場にしたいということもあるので、熟練の農家ではなく、3~4年目の若い農家が来るのが特徴です。ずっと畑にいると人としゃべらない状況が必然的に出てくるので、アドバイスをしながら、できるだけ町の人と話をして農業に挑むモチベーションを上げていくという狙いもあります。
――農業を盛り上げるのに一役買っているというわけですね!