東日本大震災を引き起こした東北地方太平洋沖地震の発生から11日で丸10年となるのを前に、被災地で支援を続けている兵庫のボランティア活動を振り返る展示が、神戸市中央区の「ひょうごボランタリープラザ」で開かれている。
兵庫県から被災地入りしたボランティアは、地震発生の1週間後である2011年3月18日以降、約1万5千人に上る。地震直後はがれきの撤去などの活動に汗を流し、その後は被災者に寄り添い、心のケアなどに努めてきた。会場には写真でその活動を振り返るパネル展示や、活動に使われたスコップや手袋などが並ぶ。中には、地震発生当時、神戸市に遠征していた東北楽天ゴールデンイーグルスの選手らが、兵庫からの物資が入った段ボールのふたに書いたサインと激励のメッセージもある。
ひょうごボランタリープラザの高橋守雄所長は「頑張っておられる被災者の姿も写っている。471回の記憶・記録の中、主なものを選んだ。これからも、遠くにいてもできる支援を行いたい」と話す。井戸敏三・兵庫県知事も会場を訪れ、「スコップなどの道具や写真を見ると、やはり思い出す。私も1週間後に先遣隊とともに0泊3日で被災地を回った。10年経ったのかと思うと、感慨深い」と語った。
「~東日本大震災から10年~『東日本大震災ボランティア活動記録展』」の展示は、3月9日(火)の午後4時まで。会場は、ひょうごボランタリープラザのセミナー室(神戸市中央区東川崎町1-1-3 神戸クリスタルタワー6階)。