3月27日(土)、「フェリーさんふらわあ まんがハッカソン」最優秀と優秀2作品、計3作品の表彰式が行われた。
審査員長を務める神戸芸術工科大学まんが表現学科准教授の夢野れいさん、フェリーさんふらわあ、大分県企画振興部交通政策課による
審査ののち、最優秀作品に選ばれたのは、家田明歩さんの「鬼」、そして優秀作品に選ばれたのは鳩野マメさんの「さんふらわあ湯快4コマ集」と、原裕伸さんの「大分へ行こう」だ。
審査委員長の夢野准教授は、「制限時間内に作り上げる大変さのなかで、とても甲乙つけがたい、どれも魅力ある作品が上がってきたことに驚いた」と総評。審査の難しさを口にするぐらい、高いレベルの作品が揃っていたことを強調していた。
そして受賞したクリエーターたちも、「ビックリした。2日間、絵と向き合うしかなく、本気でやるしかない、さぼる時間もないという企画だったので、その答えとして賞をもらえてうれしい。(船上と同じように)真剣にこれからも絵と向き合っていきたい」(優秀賞・原裕伸さん)、「とてもうれしいです。船旅も楽しかったし大分も楽しかった。その思い出が形になってうれしい」(優秀賞・鳩野マメさん)と、それぞれ喜びのコメント。
最優秀賞の家田明歩さんは「別府に行けて、漫画も描くことができた。本当に応募してよかった。(作品について)大分県の動画を見ながら『鬼を使おう!』と思いついた。すべてのテーマをこなすことを意識せず、作品が自分の漫画らしくなるように気をつけて作った」と、率直な思いを吐露していた。
クリエーターたちが一同に口にしたのは「実際には違った」という言葉。『百閒は一見にしかず』の通り、感受性豊かなクリエーターたちが「フェリーさんふらわあ」や「大分」、「船旅」に触れた瞬間、想像性あふれるインスピレーションが生まれ、それらが作品として目の前に続々と登場した。
また、“0泊3日”と限りある時間のなかで「どこまでできるのか?」という当初の杞憂も、船内で作品と向き合うしかない環境のなか、より純度の高い作品が生み出された。今後、参加したクリエーターたちにとって、この経験をステップアップとして、より高いフィールドで表現者として私たちを楽しませてくれることを願ってやまない。
◆漫画家・イラストレーターの卵が、船上で挑む熱き戦い「フェリーさんふらわあ まんがハッカソン」の舞台裏
【その1】
【その2】
◆「まんがハッカソン」特設サイト