普段はラジオの裏方を務める技術スタッフが、「モノラル」「ステレオ」の違いについて、基礎知識を含めてラジオ番組のなかで解説しました。
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昨今、誰もが気軽に音楽や映像編集を行えるようになりましたが、音響や映像の世界ではとても重要でありながら、一般の人には意外と知られていないのが、その音源や再生方法の「モノラル」と「ステレオ」の違いです。
モノラルは「単一」という意味で、1つのマイクで録音された音、あるいは1つのスピーカーで再生する方法です。ステレオは「立体的」という意味で、複数のスピーカーによって立体感・臨場感が得られるように再生する方式です。
例えば、ラジオ番組を聴くとき、1つのスピーカーがついたポケットラジオなどで聴いている人はモノラル、スマホでradikoを左右のイヤホンで聴いている人はステレオになっているはずです。
最近のCDや配信音楽は、そのほとんどがステレオで録音されていますが、昔のアナログ盤のレコードには、ジャケットやレコード盤にMONOやSTEREOと表記され、同じ楽曲でもモノラル盤、ステレオ盤が存在していました。
例えば、わかりやすいステレオの音源として、ビートルズの初期の曲では、LとRで楽器や歌が完全に分かれているものがあります。ヘッドホンを片方の耳だけで聴くと、歌が入っていないと驚くかもしれません。
日本で発売されたビートルズのコンピレーション・アルバム『ステレオ! これがビートルズ Vol.2』に納められた楽曲「ロール・オーバー・ベートーヴェン」などは、Lにジョン・レノン、ポール・マッカートニー、リンゴ・スターの楽器演奏が入っています。Rにはジョージ・ハリスンのボーカルとリードギター、手拍子しか入っていません。
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