テーラーに聞く、スーツの着こなしマナー 「意外といる」NG例とは 「サイズとボタン開け閉めに要注意!」

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 サラリーマンは毎日のように着ているスーツ。どうせ着なければいけないのであれば、せっかくならオシャレに着こなしたいのではないだろうか。オーダーメイドのスーツの販売を行う「石田洋服店」(神戸・六甲アイランド)の代表、石田原弘さんに着こなし術を教えてもらった。

写真提供:石田洋服店

「スーツをオシャレに着こなすために重要なポイントは、自分のサイズにあったものを選ぶことです。当たり前のことなのですが、オーバーサイズで着ていたりする人が意外といますので気を付けて下さい。袖からシャツが1センチほど見えるようなバランスが最もキレイです。また、スーツのボタンの開け閉めのタイミングをわかっていない方が多い。一番下のボタンは常に閉めずに開けておくということは大体の方がご存知ですが、2つボタンの上のボタン、3つボタンの真ん中のボタンは立っているときは留める、座っているときは開けるべきものです。座っている間はシワを防ぐためにすべてのボタンを開けておき、立ち上がるときにボタンを留めるようにしてください」(石田原さん)

 父親が服地の輸入卸の会社を経営していたという石田原さん。イタリアの服の作り方を学び、自身の代でオーダーメイドのスーツの販売を始めた。毎日、スーツについて考えているため、人のスーツが気になって仕方がないという。サイズが合っていない人がいると思わず声をかけてしまいそうになるため、なるべく電車には乗らないようにしているほど。

 日本とイタリアの技術はどこが違うのか。

「日本は着物文化でしたので、どちらかというと平面的です。一方、イタリアの技術では、平面の生地を人間の体に合わせてより立体的に作るという点が大きく違います」

 フルオーダー(採寸データをもとに型紙作りや仮縫を行い、微調整をしながらスーツを仕立てていくオーダー方法)のことを英国の言葉では「ビスポーク」というが、語源は「Be spoken」。やはりコミュニケーションが大事だそうで、スーツをいつ、どういうシチュエーションで着るのか、どのような形がいいのかなど話を聞いて、お客さんと一緒にオンリーワンのものを作り上げていくという。お客さんの中には雑誌を持って来て、「こんなイメージのものにしたい」と相談される人もいるそうだが、最近ではインスタグラムを参考にする人も増加。さらには漫画を持って来て、「このスーツがほしい」というようなお客さんもいるそうで、そうした依頼にも最大限応じている。

 注文が入ってから2週間ほどで仮縫いの状態に。その段階でいったん試着してもらい、サイズが合っているか、動き方などを確認して調整を行う。そのあと1か月ほどかけて完成となるので、注文から完成までかかる期間は1か月半~2か月ほど。

 石田原さんは神戸タータン協議会の会長も務めている。神戸開港150年を記念して、神戸の街をイメージした「神戸タータン」が誕生したが、このタータンのデザインをおこなった。

写真提供:石田洋服店

 そもそもの「タータン」とは、縦と横の色と配列が同じ正方形のチェック柄で19世紀に確立したものだが、色や柄による街おこしをしているのは日本で神戸だけ。「神戸タータン」は現在、130社ほどの企業が使用しており、商品も350種類以上。某メーカーのポテトチップスのパッケージにもあしらわれている。石田原さんは、「神戸市民が神戸という街を自慢するときのツールとして使ってほしい。市外の家を訪れる際にお土産として食べ物ではなく、神戸タータンのハンカチにかえた人もいます。そうした話を聞くと嬉しいですね」と笑顔で語っていた。

 様々な分野で活躍をしている石田原さん。石田洋服店のスーツは縫いしろをしっかりと付けているため、もしも10キロほど太ってしまったとしても微調整ができるという。生地は春夏だけでも1万種類はあるといい、自分好みの一着と出会わせてくれる。

写真提供:石田洋服店

【石田洋服店】
「お客さんと一緒にオンリーワンを作り上げていく」テーラー。オーダーアイテムはスーツ、ジャケット、コートをはじめ、シャツ、ネクタイ、靴、ベルトなども展開。六甲ライナー「アイランドセンター前」駅直通。営業時間は午前10時~午後7時。水曜定休(コロナ禍においては午前10時~午後6時の時短営業中)


【石田洋服店 HP】

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