夕暮れの西の空には金星が輝いている。
夜9時頃、東を向いて天頂付近で光を放っているのが、こと座のベガ。おりひめ星とも言われる。ひこ星とされるのが、わし座のアルタイル。ベガと地平線の中間のやや南寄りに見える。北よりに見えるのが、はくちょう座のデネブ。この3つを結んで「夏の大三角形」と言われる。
土星と木星も南東の空に並んで輝いている。望遠鏡を使えば土星の環や木星の衛星も観察できる。土星は現在、環から土星の本体がはみ出している状態で、多くの人が思い浮かべる土星のイメージでその姿を見ることができそうだ。
そして夏というと、三大流星群の1つペルセウス座流星群に注目しがちだが、他の流星群も見ごろとなる。
夏休みに入ってすぐに観測のチャンスを迎えるのが、みずがめ座δ(デルタ)南・北流星群。7月中旬から8月中旬にかけて現れ、今年の極大は7月30日となる。
また同じ時期に、やぎ座α(アルファ)流星群も見ごろを迎える。数はそれほど多くはないが、みずがめ座・やぎ座を合わせると、観察のチャンスは広がりそうだ。
極大となる7月30日は明るい月があるので、月が昇る前の午後8時から10時ごろ、そして放射点が南の空に高く上る午後11時以降、なかでも午前1時ごろがいいとの声もある。
ゆっくり流れるのが、やぎ座α流星群。少し早く流れるのが、みずがめ座δ流星群といわれる。ただし、熟練者でないと見分けるのは厳しいかもしれない。
8月になると、三大流星群の1つ、ペルセウス座流星群が見頃を迎える。