「障がい者が世間の仕打ちを受けるような社会ではなく、障がい者に寄り添う社会にしなければ」。そこから50年あまりが過ぎ、条例成立に向けて市内の障がい者団体どうしが手を取り合い、議員の説得に回った。「明石がこの法案を可決するところまで優しい街になったのは感慨深い。明石の街と人を誇りに思う。しかしまだまだ課題は山積している。これから国や兵庫県にも働きかける」目を潤ませて誓った。明石市の条例は12月24日に公布、施行される。
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旧優生保護法による強制不妊手術をめぐっては2019年、被害者に一時金320万円を一律支給する救済法が施行された。しかし金額の低さや手術を受けた本人に対象を限っていることなどの問題点が指摘されている。全国の受給者は960人(2021年11月末現在)にとどまっているという。
救済法は施行から5年で見直すことになっている。今後の国への働きかけとして泉市長は「配偶者と、中絶手術を受けた人にも支援対象を広げ、金額を充実させるような法改正に向けて取り組みたい」と話した。