「森友学園」財務省決裁文書改ざん 職員自殺 国が1億円賠償『認諾』強制終了に妻怒り「ふざけるな」法律家「聞いたことない」 | ラジトピ ラジオ関西トピックス

「森友学園」財務省決裁文書改ざん 職員自殺 国が1億円賠償『認諾』強制終了に妻怒り「ふざけるな」法律家「聞いたことない」

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 2020(令和2)年のケースだが、全国の地方裁判所で既済(すでに終了した)の通常訴訟事件のうち、「請求の認諾」によって訴訟手続が終了した割合は、わずか0.3%にすぎない(※2021年8月発表・司法統計による)。統計的にもきわめて稀な事象だということがうかがえる。

 そもそも当事者双方の主張が折り合わないから訴訟に発展したのに、早々に被告側が「白旗」を掲げて「全面降伏」することは想像しがたい。ましてや国賠訴訟で国が「認諾」するなどという話は、これまで聞いたことがない。

藤本尚道弁護士
藤本尚道弁護士

 国が支払う賠償金の原資は税金。「和解」をすることすら難しいのに、国が全面的に非を認める「認諾」のハードルはさらに高く、困難をきわめるはずだ。
この点、鈴木俊一財務相は、「国の責任は明白」として「いたずらに訴訟を長引かせるのは適切ではなく、また決裁文書の改ざんという重大な行為が介在している事案の性質などに鑑み、認諾するとの判断に至った」と説明する。
 この説明が正しいのであれば、もう一方の公文書の情報開示を求める訴訟について、国として真摯に対応し、潔く「認諾」したらどうだろうか。そうでなければ、結局この国家賠償訴訟での「認諾」は単なる「真相隠し」の手段として行われたものと言わざるを得なくなってしまう。

近畿財務局が入る大阪合同庁舎第4号館(大阪市中央区大手前)
近畿財務局が入る大阪合同庁舎第4号館(大阪市中央区大手前)

 いまだに「モリ(森友学園問題)」「カケ(加計学園疑惑)」「サクラ(桜を見る会)」の問題は、いずれも「真相」が不明のままである。安倍前政権による「官邸主導」のゆがんだ政治が、霞が関に「忖度(そんたく)」という誤った風土を醸成させ、有能かつ優秀な官僚たちが政治家の不祥事の「尻ぬぐい」のために「消費」されてきた。
 赤木さんが自ら命を絶つという不幸な事件は、まさにその典型例だ。かかる「現実」を目の当たりにしてのことか、いまや若手官僚たちの離職傾向に歯止めがかからないばかりか、キャリア官僚の志望者も5年連続で減少していると聞く。 襟を正すべき立場の人間が、まるで知らぬ顔で政権中枢への復帰に執着する姿に歯ぎしりするのは、私一人だけではあるまい。

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