社会の高齢化が進む中、近年「フレイル」という新しい言葉をよく聞くようになってきました。社会の関心も高まっていて、神戸市もフレイルの予防に向けた対策に取り組んでいます。そこで、神戸市福祉局介護保険課係長の丸岡友美さんに、フレイルについて聞きました。
――「フレイル」とはどのような意味なのでしょうか?
病気ではないけれど、年齢とともに筋力や認知機能などが低下し、介護が必要になりやすい“健康と要介護の間”の状態のことです。「虚弱」を意味する英語の「フレイルティ(Frailty)」が語源で、2014年に日本老年医学会が提唱しました。
フレイルの状態になっていると、風邪をこじらせて肺炎を発症する、だるさのために転倒して打撲・骨折するなどの恐れがあります。病気や入院をきっかけに、寝たきりになってしまうことがありますが、本人や家族が早く気付いて対応することで、健康に近い状態に改善したり、要介護状態に至る可能性を減らしたりすることができます。フレイルは予防できますし、早めに対策を施せば健康な状態に戻ることができます。
――フレイルの予防と対策について教えてください。
予防は「ご自身の状態に気づくこと」から始まります。簡単にできるセルフチェックをしてみましょう。5項目のうち、3つ以上当てはまると要注意です。
1、半年で体重が2~3キロ減少した(体重減少)
2、以前より疲れやすくなった(活力低下)
3、外出・人との会話が減少した(活動量減少)
4、ペットボトルのフタが開けにくくなった(握力低下)
5、横断歩道を青信号の間に渡りきることが難しくなった(歩行速度低下)
いくつ当てはまりましたか? ご自身の状態に気づいてフレイル予防に取り組むことで、いきいきとした生活を送ることができます。
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