水晶玉のデザインに映るシルエットとして、関西シウマイ弁当は姫路城や明石海峡大橋、神戸・ポートタワー、通天閣、万博記念公園・太陽の塔など名所がずらり。崎陽軒のシウマイ弁当は横浜ランドマークタワーやベイブリッジ、中華街、外国人墓地・教会が並ぶ。そして水晶玉に寄り添う動物は、崎陽軒は”龍”で、まねき食品は”虎”。「決して関西の人気プロ野球チームを意識したわけじゃないですよ!」と岩本さん。”龍虎(りゅうこ)”は、互いに優劣なく力の伯仲した英雄を表す。
東西、龍虎のシウマイ弁当。単なる話題だけじゃなく、双方の持ち味を引き出している。
崎陽軒は「関西シウマイ弁当をきっかけに、これまで崎陽軒をご存じなかった方やシウマイ弁当を召し上がったことがない方にも、コロナ収束後にぜひ横浜にお越しいただき、東西のシウマイ弁当の食べ比べをお楽しみいただければ」と期待を寄せる。
名門・崎陽軒の名を傷つけず、老舗・まねき食品はコロナをきっかけに関西風「シウマイ弁当」を生み出した。それぞれが持ち味を武器に、新たな食文化を構築する。
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■視線は「ポスト・コロナ」アイデアは次々に…
「コロナ前には戻らない」会社での仕事の仕方、生活スタイル、食のあり方…どういったアイデアを出していくかが大事。まねき食品は冷凍食品に関連する企業が集まって設立されたコンソーシアム「フローズンエコノミーラボ」に参画。
外食とは異なる弁当や惣菜の購入などの中食(なかしょく)需要の高まりから、北海道から九州、6種類のご当地グルメを「全国旅気分」という冷凍弁当を商品化。また姫路の味をご自宅でも、との思いで、同じく冷凍弁当の「あなごめし」なども考案、 いずれも公式オンラインショップで販売している。