爆音におびえる子どもたちの姿、行き場のない人々、破壊されるキーウの街並み…祖国の惨状から目を背けるわけにはいかない。アンドリイさんは、会社の売り上げの1%をウクライナ政府に寄付することを決めた。祖国ウクライナへの発送は減り、売り上げも苦しい中での決断、この1%は重くのしかかってくる。しかしアンドリイさんは「どこまで続けられるかわからないが、人の命を助けることが大事なので、最善を尽くしたい」と力を込める。
起業して8年、スタッフは日本をはじめ15か国以上、150人を超えた。これまでウクライナの位置を正確にわかっていなかったスタッフもいたという。しかし、今は皆がすべてを理解してくれている。寄付は軍事侵攻が終結するまで続けるという。
自国を悪く言う人はいない。生まれ育った街の美しい風景が爆撃を受け、様変わりしているのを見ると、誰もが心苦しい。解決策は?アンドリイさんはシンプルに答えた。「なぜ、国際社会がプーチン(大統領)を止められないのか、それが悔しい。最後は私たちウクライナ人が止めるしかないのです」。