江戸後期に初めて日本地図を作った伊能忠敬のエピソードを立川志の輔が創作落語にまとめ、この落語を聴いて感動した中井貴一が映画化を立案したコメディー作品。映画『大河への道』が5月20日(金)に全国ロードショーされます。
主人公は千葉県の香取市役所に勤める総務課の主任・池本(中井貴一)です。
池本は、地域を盛り上げようと観光客対策を検討する会議で、課長の小林(北川景子)に意見を求められます。
小林「言いたいことがあるなら言ってくださいっ!」
会議室でたまたま目に入った大河ドラマのポスターにつられて池本は口走ります。
池本「大河ドラマで取り上げてもらったらどうでしょうか……」
地元で活躍した歴史上の人物を主人公にしたドラマが放送されれば観光客が増えるだろうと、とっさに池本は考えました。
小林「誰を、取り上げるのですか」
池本「ちゅうけいさん、ってことになると思いますけど」
ちゅうけいさんとは、香取市の偉人で江戸時代に初めて精密な日本全国の地図を作った伊能忠敬のこと。地元では親しみを込めて「ちゅうけいさん」と呼ばれています。伊能忠敬は「地球の大きさを知りたい」と50歳になってから幕府の学者に弟子入りして測量を学び、亡くなる73歳まで日本全国を歩き続けて、ほぼ正確な日本地図を作った人です。忠敬が歩いた距離は地球を1周するのと同じくらいだそうです。