ロレックス・オメガも入らない「世界三大時計ブランド」の魅力とは 「歴史」に決定的な違い | ラジトピ ラジオ関西トピックス

ロレックス・オメガも入らない「世界三大時計ブランド」の魅力とは 「歴史」に決定的な違い

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 世界中には数多くの腕時計ブランドがありますが、その中でも特に高い評価を受けるのが「世界三大時計ブランド」です。超有名どころの「ロレックス」や「オメガ」でも仲間入りはできません。その3つのブランドが選ばれたのはなぜでしょう。また、何が違うのでしょう。登録者数が5万6千人を超える「腕時計YouTuber」であるRYさんが、『やさしい腕時計』(ラジオ関西Podcast)で解説しました。

◆伝統的かつエレガント「パテック・フィリップ」

 まず、RYさんが「世界三大時計ブランド」の中で「頭一つ抜けている」と評するのが、1839年にスイスのジュネーブで創業した「パテック・フィリップ」です。パテックの時計は極めてエレガントです。ワイシャツの袖に収まるよう小さく、かつとても薄くできています。機械式時計の中の機械(ムーブメント)は薄くすればするほど、精度を担保することは難しいにもかかわらず、1日に5秒(マイナス3秒からプラス2秒)ほどしかズレが生じないよう、自社の規格で厳しくチェックしています。また、「複雑なカレンダー」や「世界主要都市の現地時間をボタン一つで表示できる」など、優れた機能を持った時計が存在するなど、技術力もピカイチです。

パテック・フィリップの腕時計「5930G」(Instagram@tk_chronoさんの投稿より)
パテック・フィリップの腕時計「5930G」(Instagram@tk_chronoさんの投稿より)

 中でも、1932年に発表された「カラトラバ」は、誕生から100年近くたってもほぼデザインが変わっていません。当時はアール・デコ全盛期で直線的なデザインが好まれ、カルティエの「サントス」や「タンク」、ジャガー・ルクルトの「レベルソ」などにみられるように、基本的に四角や長方形の時計が主流でした。そうした中、カラトラバは丸型です。今では当たり前で、大多数が採用しているデザインですが、当時はとても革新的でした。

 このブランドを端的に表すのは、「父から子へ、世代から世代へ」というキャッチフレーズです。どんなに古くても、自社の時計であれば必ず修理する、と宣言していて、世界中の時計愛好家たちが「いつかは欲しい」と憧れる理由の一つがここにあります。RYさんにとっても、夢の時計のひとつだそうですよ。

◆新たな時代への挑戦「オーデマ・ピゲ」

 次に、三大ブランドのなかでもっとも挑戦的、革新的といえるのが「オーデマ・ピゲ」です。最もアイコニックなモデルは、ちょうど50年前の1972年に発表された「ロイヤルオーク」でしょう。巨匠、ジェラルド・ジェンタのデザインで、ビス止めされた八角形のベゼルが特徴です。

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