世界文化遺産の姫路城でおなじみの姫路市。実はモーニングの文化が盛んな町としても有名です。早朝から開いている喫茶店やカフェが多く、ドリンクを注文すると、各店舗自慢のモーニングをいただくことができます。
モーニングの定番メニューでもあり、姫路のご当地グルメとしても有名なのが「アーモンドトースト」。アーモンドバターをたっぷりと塗った「アーモンドトースト」をひと口食べると、香ばしさとほんのりとした甘みが口いっぱいに広がります。アーモンドバターの考案者、カフェ・ド・ムッシュ 治田幸雄オーナーにその誕生秘話を聞きました。
◆お店の名物を作りたい! オーナーの遊び心が生んだ1品
1987年、姫路市網干区でオープンした「カフェ・ド・ムッシュ」。当初、モーニングサービスのメニューは、トースト(ジャム)、サンドウィッチ、ホットサンドの3種類。モーニング激戦区の姫路で、定番メニューだけで勝負することに限界を感じたそう。
そんなとき、「アメリカにアーモンドバターというものがある」という噂を聞いた治田オーナー。 見たことも、食べたこともない「アーモンドバター」を生み出すため、試行錯誤の日々が始まります。
◆一年越しで完成した名物「アーモンドバター」
はじめの頃は、ピーナッツバターのようにトーストに塗って食べるアーモンドバターを作っていたそう。しかし、あまり美味しくないうえに新しさもない。そこで、パンにアーモンドバターを塗ってから焼いてみたところ、これが大成功! バターが口の中にジュワッと広がる、新しい食感のトーストが誕生しました。その美味しさは、口コミでじわじわと広がります。
2010年には日本テレビ系列の人気番組で紹介され、知名度は一気に全国へ! 今では九州や北海道からもお客さんが訪れています。百貨店の催事では、アーモンドバターが1日2000個売れたことも!